POSY社では、複雑な問題を解決するための方法論として、システム・ダイナミックス(SD)に関する情報を 、1999年からこのWebページで提供してきました。

SDはMITのフォレスター教授により1950年代半ばに開発され世界に広められてきました。日本には1960年代初めからインダストリアル・ダイナミックスとして伝わり ました。
現在、広く使われていますスターマン教授の教科書のタイトルは、”ビジネス・ダイナミックス”です。適用対象ごとに様々に呼称 されてきましたが、その総称がシステム・ダイナミックス(SD)です。SDは、生物学や制御工学を出発点とするシステム思考 (システムズ・アプローチ)に基づく方法論の一つです。普及が進んでいる欧米とは違って、日本では問題解決のための方法論であることがあまり認知されておらず、実用化も進んでいないのが実情です。

SDのエバンジェリストを自称して10年経ちましたが、なかなか普及しません。その思いを発散したいと考え、この“SD閑話” を始めることにしました。
まじめに裏づけのあるSD関連情報を提供することがPOSY社のWebの目的ですが、この“SD閑話”に限っては、思いつくままの与太話を書 こうと思います。不運にもお読みいただく皆様は、眉に唾してお読みいただき、アホカ!と呟きながら感想などお寄せいただけると幸いです。
与太話ですから不定期です。ご感想・ご意見は、いつでも構いません、こちらからどうぞ
下方のそれぞれのタイトルをクリックしてご覧下さい。
                                          
松本 憲洋 @POSY


SD閑話-20  2013年2月19日
マンション経営にシミュレーションを活用  
SD閑話-19ではマンション経営モデルについて説明しました。今回はそのモデルを使って、マンション経営において不確定要素となる融資金の金利、住宅賃料の低下率、空室率がオーナーの手許現金に及ぼす影響について、シミュレーションで求めて説明します。また、融資金の返済方法である元利均等法と元金均等法の手許現金への影響についても説明します。同類のシミュレーションを希望される方を支援する方法についても記載しています。
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SD閑話-19  2013年2月15日    3月7日改訂
クローズド・ループのないSDモデル?  
SDモデルの特徴は、因果関係、レベルとフロー、フィードバック、遅れであるから、それらが含まれていないモデルはSDモデルでないかのような発言を聞くことがあります。そうでしょうか?
対象とする実世界のシステムの構造を検討できて、それらの構成要素の動的な影響を予測し検討できるなら、それだけで十分価値があると言えるのではないでしょうか。
マンション経営モデルを例として、実世界での活用方法を紹介し、SDツールの離散系のフロー機能等についても紹介します。SD閑話-20と合わせてご参照ください。
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SD閑話
-寄稿-6 20129月12日 

エッセイ:”システムを活用した知恵の伝承”
溝口純敏
社会体制が安定していなくて、変化の道筋を皆が模索する状態が続いています。このような状況の下であっても、日本人が長年にわたって多方面で蓄積してきた知恵を伝承することは、新しい知恵を生み出すことと同じく重要です。もの作りに長年かかわり、その分野で問題解決能力を培ってきた大学以来の友人である溝口純敏氏が、知恵の伝承について提言し、それに沿った現在の活動について説明します。特に若い方に、ぜひ読んでいただきたいと願っています。

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SD閑話-18  2012年6月20日
プロジェクトにおけるSDの活用
社会インフラ事業を推進する上で、システム・ダイナミックスによるモデリング&シミュレーションを計画フェーズに活用する方法が、日立評論の2011年12月号に、「社会インフラを支えるシステム技術」と題して発表されていましたので、モデルベースト経営の概念と対比させて紹介します。
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D閑話-寄稿-5 2012年3月29日 
コメンタリ:”放射能汚染と暮らす”
石井 裕 : 就実大学薬学部・教授
東日本大震災が発生して1年が過ぎました。地震がきっかけで発生した人災である東京電力福島第一原子力発電所の事故処理は、時間が経つにつれて、その深刻さが拡大しているように さえも感じられます。放射能に関する知識が十分でない我々国民は、いまだに不安が解消せず、過剰な反応をも繰り返す毎日です。中学以来の友人である放射線生物学者の石井裕氏に、我々の不安に答えてもらうために、”放射能事始”をコメンタリ(解説)として寄稿してもらいました。放射能の人体への影響については分かっていないことも多いようですが、石井さんはこの”放射能汚染と暮らす”の中で、その事実をうそ偽り無く解説しています。

D閑話-寄稿-4 20122月16日 
エッセイ:”マッターホルン登頂記”
明神 知 : システム・ダイナミックス学会日本支部会員 ,大阪大学山岳会理事
30年以上の間、リベンジを誓っていたマッターホルンに再挑戦し、昨年8月に遂に登頂を遂げた明神知さんの登頂記です。中年になろうとも、忙しい仕事の合間に周到な準備をして、幸運をひたすら呼び寄せるなら、夢はかなうと読者を元気にさせてくれるエッセイです。きれいな写真も満載です。明神知さんは、システム・ダイナミックスに関する10年来の私の友人です。
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SD閑話-寄稿-3  2012年1月20日 
”システム思考とビジネスアナリシス”
近藤史人 CBAP,(株)第1コンピュータリソース
システム・ダイナミックス分野の古くからの友人である近藤史人さんから、経営とITとの架け橋として不可欠なビジネスアナリシスに関する読み応えのあるエッセイを寄稿していただきました。経営スタッフ、IT関係者、経営学研究者などの皆様に、是非、ご覧いただきたいと思っています。
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SD閑話-17  2011年11月14日  2012年3月30日改訂

モデル・ベースト経営
来年2012年のシステム・ダイナミックス学会国際カンファレンスの議題が”モデル・ベースト経営”に決まりました。この名称は筆者が2002年から日本国内でその必要性を訴えていたものです。改めてモデルベースト経営の必要性について簡潔にお話します。
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SD閑話-16  2012年1月9日改訂
文系学生のSD講座(その3:定量モデル編)
サプライチェーンを学習した後、ブルウィッ効果が発生するサプライチェーンのモデルを受講生に渡して、ブルウィップ効果を抑制する方法を提案する課題を出しました。その課題を掲載しますので、読者の皆さんも抑制策を検討してみませんか。講義を受講した学生の回答例 も掲載しています。
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SD閑話-15  2011年11月14日
文系学生のSD講座(その2:定性モデル編)
システムズ・シンキングについて学習した後に、4,5人のグループを8グループ編成し、定性モデルを使った問題解決の演習課題に取り組みました。定性モデルを構築して問題解決する方法論についての具体的な参考例と、グループ活動の3本のレポートを掲載します。
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SD閑話-14  2011年9月15日
文系学生のSD講座(その1:総括編)
現在の教育制度が続く限り、日本の文系学部で、SDを教育に取り入れるには無理があるのではなかろうかと諦めの気持ちが強くなっていました。今回、それが杞憂であることを確認できました。文系学部の学生は、ビジネス向けのSD教育を十分に理解し、興味を持ち、SDがビジネスで効果的に活用できることを 認識できます。杞憂であると確認した顛末を、これから3回のSD閑話でお話しします。
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SD閑話-寄稿-2  2011年7月3日 
”ポートランド州立大学のSD教育”
上原拓郎( ポートランド州立大学システム科学研究科博士課程経済学オプション)
2007年からオレゴン州の標記大学システム科学研究科に留学中の上原拓郎さんから、大学のSD教育に関して情報を寄稿していただきました。USAでは、SDに関する教育の体系ががっちりとできあがっていることが良く分かる情報です。
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SD閑話-13  2011年4月18日(5月11日部分改訂)

放射線生物学者に聞く放射能災害からの自己防衛
東日本大震災のおまけのように発生した東京電力・福島原子力発電所の事故が、世の中に不安と共に、物理的な放射能を撒き散らしています。放射線生物学を専門とする友人の学者・石井裕氏に話を聞き、被ばく線量の計算やガン死亡率の予測について分かり易くまとめました。
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SD閑話-12  2011年2月8日
建設プロジェクトを概観する
建設産業に限らず、アセンブリ型の産業のプロジェクト・マネジメントについて参考にしていただけると思います。完工時期の遅れと総費用増加の要因について、モデルを使って分析しています。
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SD閑話-11  2010年12月21日
エッセイ 極北の商都;ベルゲン
Ps Studio を開発して提供していますPowersim Software AS(通称、パワーシム社)はノルウェーのベルゲン市にあります。
訪問する機会がありましたので、ベルゲン市を紹介します。
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SD閑話-10  2010年11月17日
フリーミアム、何ですかそれは?

我々はごく自然にフリーミアムな世界、”只の世界”に、馴染んでしまいました。フリーミアムなビジネス・モデルとして成功を収めている”Evernote”の傾向分析用のモデルを作って、シミュレーションにより 、フリーをベースにしたビジネスが儲かる条件を確認しました。
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SD閑話-9  2010年10月25日
若者よ、SDSへ入会して活躍しよう
システム・ダイナミックス学会の会員資格の更新時期です。学生は安い費用で入会できます。学生はじめ若いビジネス・パーソンの皆さん、SDSに入会して、世界の中で知的なしのぎを削る若武者として、スポーツの世界と同様に、日本の活力を大いに発揮していただけませんか?
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SD閑話-8  2010年10月22日 
車の渋滞を考える
SDで考えると渋滞は溜まるものですからレベルで表現します。レベルはSDでは重要な要素ですから、SDは様々な渋滞の時間経過を取り扱うメソドロジだと言えます。渋滞の中で我々に最も馴染みのある車の渋滞のモデルを作りました。モデルをダウンロードして、 貴方が関心を持っている様々な渋滞のモデルに発展させてみませんか。私はそのうちに、鉄道のモデルに展開したいと思っています。
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SD閑話-寄稿-1  2010年8月30日 
エッセイ”SD学会ソウル国際会議”
2010年9月1日 末武 透(システム・ダイナミックス学会会員.)
古くからのシステム・ダイナミックス学会(SDS)と同左日本支部(JSD)の会員で、現在は海外でのODA業務にシステム・ダイナミックスを活用しているSDの実践家でもある末武透氏が、7月末にソウルで開催されたSDSソウル国際会議へ出席されたので、その感想を寄稿していただいた。
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SD閑話-7  2010年6月18日 
国内生産の35兆円が海外に流出
2010年6月18日 松本憲洋(POSY Corp.)
バブル崩壊後から続く日本経済の停滞、中長期的には人口減少による内需の減少などから、日本の製造業の海外流出が止まらない。政府による政策的な後押しが日本経済の復活には不可欠であるが、それと日本経済との関係を定性モデルで表現し分析する。
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SD閑話-6  2010年9月2日 
クロマグロの漁獲と資源管理のシミュレーション
2010年9月2日 松本憲洋(POSY Corp.)
クロマグロの漁獲と資源管理のモデルを利用して、クロマグロの持続可能な漁獲量や、それに対する漁獲マグロの魚齢の影響についても傾向を分析します。
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SD閑話-5  2010年8月31日 
クロマグロの漁獲と資源管理のモデリング
2010年8月31日 松本憲洋(POSY Corp.)
太平洋のクロマグロの”漁獲量”と”存在する資源量”とのマクロ的な関係をシミュレーションできるシステム・ダイナミックスに基づく定量モデルを構築します。
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SD閑話-4  2010年6月3日 
太平洋のクロマグロ資源
2010年6月3日 松本憲洋(POSY Corp.)
日本はクロマグロの大量消費国で、世界からクロマグロの資源管理の強化を求められている。ある水産会社の企画部員の立場になって、マグロ事業の将来性を検討するために、太平洋のクロマグロ資源に関する定性モデルを作成する例をお話しします。
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SD閑話-3  2010年6月2日 
定性的なシステムズ・アプローチ
2010年6月2日 松本憲洋(POSY Corp.)
システムに対する定性的なアプローチについて、その概念から、そのためのツールである因果関係図(CLD:コーザルループ・ダイアグラム)と時系列挙動図の具体的な表記方法についてまで説明します。
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SD閑話-2  2010年5月6日 
システム・ダイナミックスとダイナミック・システム
2010年5月6日 松本憲洋(POSY Corp.)
”システム”と”ダイナミック”の順番が逆になると、意味することが異なってくることをご存知ですか? 
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SD閑話-1  2010年4月30日 
経営分野におけるシステム・ダイナミックスの活用
2010年4月30日 松本憲洋(POSY Corp.)
システムズ・アプローチ、システムズ・シンキング、システムダイナミックスの関係について説明します。次に、経営問題において、システム・ダイナミックスを使った仮想経営により仮説検証することが効果的であることを 述べます。
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