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2017年

 

2016年

2016年9月

    Powersin Software ASからお知らせ

         Windows 10 に関するお知らせ
    Studio 10 Service Release 4 (SR4) をリリースしました。                                                               
       
Windows 10 を搭載したPC上で、利用いただけます。
    
    ”SR4”は、各種のStudio 10 のライセンスを持ちの全ての
    ユーザーの皆様が、下記のURLから自由にダウンロード
    してお使いいただけます。
http://www.powersim.com/main/download-support/technical_resources/service_releases/

             第9回 Webinarの開催 : 2月24日&25日

パワーシム社では2015年4月から、Ps Studioの使い方を解説するためのWebinarを継続的に開催しています。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

              テーマ : Visual Basic Scripting (VBScript)

ビジネスにおけるシステム・ダイナミックスの第一の適用目的は、取り組む人のビジネス・センスに基づく仮説により組み立てた 、ビジネス・モデルとそれによるビジネス・シナリオに対する仮説検証です。

Ps Studioでは、組み込まれている既成の関数以外に、ユーザーが自分で関数を定義して組み込むことができます。その特別な関数の名前は”VBFunction”ですが、この関数はStudio 10 PremiumとExpertで使うことができます。
この関数の記述をVisual Basic Scriptで行います。今回のWebinarでは、モデルの中でVBFunctionを介してのVisual Basic Scriptの使い方について取り上げます。そして講師は、受講者が下記のことなどを習得できるように講義します。

・ 例えば、テキストファイルから、変数に入力する値の読み取り方を学ぶ。
・その機能を発揮すべく、VBFunctionの築き方を理解する。
・など

今回のWebinarの内容は、SDの初心者向けのレベルです。今までお使いでない方も含めて、ご参加をお待ちしています。
   

 期日 : 2016224日( 水)17:00 日本時間 ( 9:00 CET) あるいは、
          2016225日( 木)
23:00 日本時間 (15:00 CET)
       
 
時間 : 1時間
 費用 : 無料
 定員 : 最大25名(先着順)
 
言語 : 英語
 申込み方法 : 右側にある丸いWebinarの図をクリックして、申し込
       みのページに入り、お名前などを入力して送信してください。

       Webinar開始までの情報連絡などを説明するページが表示されます。

       具体的には、Webinar開始の1日前に、ログイン情報を含む案内が送られてきます。
       もし送付が確認できなかったなら、Powersimの販売部門までメールで直接ご連絡
       ください。
                Webinarに参加するには、PCのブラウザーの準備に時間がかかりますので、開始
       の5分前には、ログインすることをお薦めします。

 Webinarの概要 : 
       @Webinarの前半ではテーマについて講師がプレゼンテーションします。
       
Aその間、受講者はWebExのチャットを使って質問を送ることができます。
       
B集まった質問は整理され、Webinarの後半で回答されます。
       note
WebExについて参照  ⇒  http://www.webex.co.jp/support/faqs.html


 終了後の記録の公開 :
       2回目が終了して4,5日後に、セミナーの録画を保管したURLを
知らせるメールが、
       受講者限定で届きます。また、今後はYou Tubeでも公開する予定です。
       これを使って何度でも復習ができます。

 次回以降のWebinarの予定  : 公開されていませんが、以下の項目がテーマの候補です。

モデル構築における構文統制     モンテカルロ法分析 
モデルのExcelとの接続          単位表現の使い方      
モデルのシナリオ制御と実行制御
シミュレーションモデルの最適化
Access データベースとの接続     
モデルにおける配列の活用 
高度な配列とダイナミックレンジ   
シリーズ変数
サブモデルの活用                    コンポーネントの使い方
Visual Basic Scripting

 ここをクリックすると各項目の概要 がご覧になれます。

 過去のWebinarの開催履歴 :
 1.モデルをMs Excel に接続する方法
   2015年4月20日 & 4月22日
 2.上首尾のモンテ・カルロ・シミュレーションの実行
   2015年5月13日 & 5月15日
 3.
シナリオの実行とモデルのシミュレーションの実行制御
   2015年6月3日 & 6月5日
 4.Studioに組み込まれている構文の統制
   2015年6月22日 & 6月24日
 5.モデリングに配列を使う
   2015年9月1日 & 9月2日
 6.サブモデルを組み込む
   2015年9月15日 & 9月16日
 7.連続変数(Series Variables)
   2015年11月18日 & 11月19日
 8
.シミュレーションモデルの最適化
   2015年12月15日 & 12月16日
 
.Visual Basic Scripting
   2016年2月24日 & 2月25日

 

 

 

2015年

 

 

2015年1月
  

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

2014年中にはお世話になり、ありがとうございました。

システム・ダイナミックスとは、様々な状況の仮設に基づくシナリオ(What-if scenario)を、動的にテストするための方法論です。

システム・ダイナミックスを活用するには、その取り上げる対象領域で、”様々な状況の仮設に基づくシナリオ”を組み立てることができないなら、仮にモデルが構築 されたにしても、それは絵に描いた餅の様なものです。
したがって、モデルを構築する際、その対象領域における知識は、システム・ダイナミックスに関するモデリング技術よりはるかに重要です。
システム・ダイナミックスに基づくモデリング技術に関しては、そのためのツールであるPs Studioが、十分にユーザーの皆様方をサポートしてくれます。

POSY社では、Ps Studioの提供とその適用法に関する技術支援とによって、2015年も皆様の専門領域でのモデリングとシミュレーションとに役立てるよう一層努力します。

今年もよろしくお願いします。


2015年1月

     Powersim Studio10
    
    
Powersim Software ASでは、20143月31日に、
   
Powersim Studio 10 をリリースしました。


 Studio 10 Professional キャンペーン

2014年12月31日まで、Professional版を 50%Off の価格で提供します。

価格は、12月7日の為替レートで、通常価格 78,700円が特別価格 40,900円です。
上記価格には輸送費とプログラム保管CD費が含まれています。

ここをクリックして、現時点の見積をご請求ください。

次に、Professional版の特徴について概要を説明します。
Studio 10 Professional版の特徴
 
・ 通常のモデリングとシミュレーションの機能は、上位機種のExpert版とほぼ同等です。
 ・ ただし、最適化とリスク評価の機能は附属していません。
 ・ サポート&アップグレード契約を締結できませんが、Studio 10の世代の間は、
  全てのバージョンアップを入手できます。
  全てのバージョンアップ:Service Release(7-8回)とFeature Pack(3-4回)

 

 

 

2014年

 

 

2014年1月

新春のお慶びを申し上げます。

旧年中は弊社ページに訪問いただき、またお世話になりありがとうございました。今年もよろしくお願いします。
貴社の益々のご発展と、皆様方のご健康・ご多幸を祈念しています。
昨年4月末で半蔵門のオフィスは締めましたが、横浜で仕事を続けています。

昨年秋のICT関連のイベントの多くで、ビッグ・データが取り上げられていました。

ビッグ・データは、
 @ 全てのデータを扱う
 A データの精度は重要ではない
 B 因果から相関の世界へと、
3つの大変化をもたらしたと言われています。
確かに、社会はディジタル化からデータ化がごく普通に進み、Innovation(something new that has been introduced)の種がゴロゴロといった感じです。
ですから、答えが分かれば理由はいらないと、力ずくで相関に全てを掛けてビッグ・データを活用して成功した事例の話を聞くと、それもありだなと思います。

ただ私は、それが全てとは決して思いません。
人間は論理的思考が好きですし得意です。
人間は論理的思考で今までに様々なInnovationを起こしてきました。
私は今年も一本の考える葦として、社会におけるInnovationに向けて、”因果の世界を重視したシステム・ダイナミクス”の実適用化の一助に貢献したいと思います。
システム・ダイナミックス、モデリング、Powersim Studioなどに関連して、遠慮なくお問い合わせいただけることを願っています。
お問い合わせメール
松本憲洋

 

 

 

 

2013年

 

 

2013年12月
▼ Officeの移転のご挨拶

POSY社の松本憲洋です。
2003年5月に開設しました半蔵門オフィスを閉めて、2013年5月から横浜に帰ってきました。
この10年間、多くの皆様においでいただき、ありがとうございました。
また、狭い会場ではありましたが、
オリエンテーション・コースも52回開催させていただきました。
10年前と比べると、システム・ダイナミックスを実学として活用しようとする状況に、雲泥の差があることに気付き、POSY社も幾ばくかは貢献できたのではなかろうかと、密かに微笑んでいます。

さて、ITの限りない発展はビッグデータの実用的な分析を容易とし、正にビッグデータばやりでありますが、人間の頭脳で社会体系をモデル化してそれにより大局観を持って社会を俯瞰する必要が、いささかも失せたはずはありません。

昨今の日本の状況を見ましても、異次元とか三本の矢とか、個々の単語は世の中で踊っているのですが、それらがどのような因果関係で結びつき、どのような時間遅れをもって、それぞれの挙動が進むのか、その結果、日本はどのように変わるのかが論理的に説明されているとは思われません。
複雑な社会問題の解決の糸口を掴むための方法論であるシステムダイナミックスの出番 は今だと考えます。

横浜オフィスでは、今までのオープン型の講習会であるオリエンテーション・コースは開催しませんが、企業・行政機関・大学を訪問して特定の受講者に対して行うインハウスの講習会を開催します。 左のフレームの”講習会”をクリックして、そのページから、遠慮なくお問い合わせください。

■業務内容
  Ps Studioの販売
  インハウス講習会・講義(SDとPs Studio)
  ビジネス・モデリング・コンサルティング

■POSY横浜オフィスの情報
  住所 :〒226-021 横浜市緑区北八朔町2031-12
            最寄駅 青葉台(田園都市線)、中山(横浜線)
  電話/Fax:045-935-5358
  Mobile: 080-5047-3849
  E-Mail: falcon1999@posy.co.jp
  URL   : http://www.posy.co.jp

 

 

2013年7月
Up Grade キャンペーン・・・6月限定 <−終了
Powersim社では、Auto-Save機能はユーザーにとって極めて重要と考え、以前のバージョンの製品をお持ちの方に、Studio 9 へのアップ・グレードを呼びかけることにしました。
以下に示しますように、定常的なアップグレードに比べて、大幅なディスカウント率になっています。
ディスカウント率はその時点の販売価格に対する割引率を意味しています。
   

現時点の販売価格に対して割り引いたUp Grade価格を日本円単位で以下に示します。
このキャンペーンの適用条件は、期間が6月末まで、1年間のSUA(サポートとアップグレード契約)を締結していただくことです。
さて、下表の
黄色地の列がキャンペーン合計価格で、空色地の列が、通常の合計価格です。両者を比較いただくと割引利得を判断いただけます。
キャンペーン期間が6月末までと残り少ないのですが、旧バージョンをお持ちのユーザーの方は、この機会にUp Gradeをご検討されてはいかがでしょうか。
特に、Studio 2005以前のバージョン製品については通常はUp Gradeディスカウントがありませんので、この機会を是非ご利用ください。
   
注文いただく場合には、ここをクリックしてpdf形式の注文書
を表示し、注文内容を記載の上、Faxまたはメールに添付してお送りください。
6月29日17時に締め切りとします。
(1)注文内容:SUA価格とキャンペーン・ライセンス価格とを上表より転記してください。
(2)現在のライセンス番号と登録機関名とを記載してください。
(3)今後のライセンス者の情報を記載してください。
(4)送付先:Fax 045-935-5358  E-Mail falcon1999@posy.co.jp


2013年6月

教育向けStudents-Packの紹介(20102月)

毎年の講義でStudioをお使いになっている大学などの教育機関に向けた提案です。
各学生が所有しているPCを使って、システム・ダイナミックスによるモデリング演習を含む講義を行なわれることも多いと思います。
その場合、講義のある学期が始まる時期に、大学が所有するStudio Academicのライセンス情報を学生のPC上に入力し、その学期が終了する時期に、各学生のPCからStudio Academicのプログラムを削除することになります。
このアクセス権の管理に多大な時間と神経をお使いになっているのではないでしょうか。
研究用には継続して使われるので、従来どおりのStudio Academic(32/1)が必要でしょうが、特定期間の講義用はそれとは別に期間限定のStudents-Packをお使いになってはいかがでしょうか。
学生のPCにインストールするこの製品は、有効期間終了時点で使用不能になりますから、法的にもプログラムを削除する必要がありません。

製品は基本契約と年間契約とからなっています。
  初年度 :基本契約(使用人数)+年間契約(使用人数,有効期間)
  次年度以降 :年間契約(使用人数,有効期間)のみ
    基本契約 :使用人数によりディスカウント率は高くなります。
            32人の場合で、Studio Academic(32)の約半額。
    年間契約 :使用人数と有効期間によりディスカウント率は高くなります。
            32人の場合では、学生1人1ヶ月当りの費用が100円以下です。

価格は円/EUROレートにより変動しますが、参考までに2010年11月26日時点の価格表を以下に掲載します。
遠慮なく見積を請求してください。
なお、左のフレームにある見積依頼のページには、Students-Packの項目はありませんので、そのページ上部の“お問い合わせ/コメントなど”の枠に、@使用人数とA年間契約の有効期間を記入してお問い合わせ下さい。


 

 

 

 

 

 

 




 

2013年6月
焦点 : ビジネス・モデリングとシミュレーション
システム・ダイナミックス・ツールである“Ps Studio 2005” は、ノルウェーのベルゲンに本社を置くPowersin Software ASが開発しています。

アメリカとイギリスに同社と同一資本の会社がある外に、世界に13の代理店があります。
いずれも、システム・ダイナミックスの適用について、コンサルティングを提供しています。
POSY社は日本の代理店です。

Powersimグループでは、システム・ダイナミックスに基づく ビジネス・モデリングとシミュレーションについて、次のように考え、各国で適用を図ってきました。

ビジネスへシミュレーション (仮想経営)を適用するメリットは?
  リスクを受ける恐れなく、さまざまな戦略を評価できる。
  ⇒将来の行動とそれに潜む代償とのトレードオフ効果について分析できる。
  ⇒条件を組み合わせたシナリオに対して、一連のシミュレーションにより評価する。
    一連の評価により、条件の限界を知ることができ、戦略における変曲点が推測できる。
  ⇒経営過程で、シミュレーション結果との比較により、現実の環境に沿って戦略を修正
    すべきことに気付かされる。
    シミュレーション・モデルは、そのような状況の分析と戦略の変更に対して効果的に使える。
  ⇒現実世界は、時間遅れや非線形応答を含む複雑な仕組みを含んでいる。
    シミュレーション・モデルは現実世界を写し取り図式化できる。
    図式化されたモデルにより、人は分析や考察をさらに深く進めることができる。
  ⇒シミュレーションに基づけば、正確な長期の予測が得られる。
  ⇒装備された統計的な手法により、リスクの評価・管理、あるいは行動を最適化できる。
  ⇒シミュレーションにより、戦略的な決定を社内やステークホルダーに容易に伝えられる。

モデリングとシミュレーションは、なぜビジネスで必要か?

  シミュレーションで使うモデルは、因果関係、フィードバック、遅れを表現している。
  末端の操業管理から、会社の上層部の戦略の策定まで、毎日さまざまな決定がなされる。

    その決定をするために、次のようにメンタル・モデルが使われてきた。

   (1)人は問題に直面すると、因果を踏んだ仮説を立てるためにメンタル・モデルを使う。

   (2)モデルの因果関係の連鎖が長くなると錯綜的に絡み合い、その複雑な関係をメンタル・
      モデルの中に保ち続けることができなくなる。

   (3)人は複雑な問題については、メンタルモデルに基づいただけでは決定を導けない。

      近年の経営に関連する複雑な問題に対して、人の知性だけでは十分に対応できない。
  Powersimのモデリングとシミュレーション・ツールは、人のメンタル ・モデルをコンピュータ上
    でシミュレーションしたり分析したりするモデルに写像するために使われる。

    この複雑な因果連鎖を持つモデルは、コンピュータで処理され、結果が人に報告される。


ビジネスでは何をモデリングして、シミュレーションを何に使うのか?
  ビジネスでは、会計・財務モデル、マーケティング・モデル、人事モデル、製造・物流モデルな
  ど、経営や経済に関係する全ての事象や業務がモデルで表現される。
  これらのモデル(サブモデル)を一体化したビジネス・プロセス・モデル を、仮説検証のための
  手段である仮想経営(シミュレーション)に用いる。
  モデルの構築に焦点を当てたプロセスを以下に示す。

      

  仮想経営には、大別して二つの目的がある。
  一つは、直接に実経営の支援に活用する目的であり、他は実経営にかかわる経営者・スタッフ
  のポテンシャルアップを図るためのトレーニング機能としての目的である。
  第1の目的に関しては、仮想経営による仮説検証を、経営戦略、情報戦略、技術・製品開発、
  マーケティング、アカウンティング、ファイナンス、人事、オペレーションなどにおける、分析から
  決定での過程を補助する手段として活用する。
  前述のように、関係要素間の因果連鎖が長く、しかもそれらの時間的な挙動がスタティックでは
  なくダイナミックであるために、人のメンタルモデル(知性)だけでは対応できないからである。
  第2の目的に関しては、仮想経営を経営フライト・シミュレーターとして活用する。

  仮想経営の二つの目的に焦点を当てて、仮想経営と実経営との関係を以下に示す。
       

2013年6月

オープン形式のオリエンテーション・コース終了の挨拶
2003年10月に初回を開催しました、弊社東京オフィスで開催するオープン形式のオリエンテーション・コースは、2013年3月11日12日に開催しました第52回をもちまして終了しました。
10年間にわたるその間に、沢山の方々に受講していただきました。
ありがとうございました。
2003年当時に比べますと、日本のビジネスの世界において、システム・ダイナミックスによるモデリング&シミュレーションを活用しようとする空気に雲泥の差を感じています。弊社のささやかなオリエンテーション・コースもその雰囲気の醸成に、いくらかはお役に立てたのではなかろうかと、密かに微笑んでおります。
これからは、SDによるモデリング&シミュレーションを活用される方々の所属される機関・企業の業績が、そのことにより向上したというような明らかな実績を上げていただけるものと期待しています。

さて、2013年5月からは、機関・企業を訪問して行うインハウスの講習会のみ開催したいと考えております。
いずれ案内を掲載しますので、引き続き受講計画を立案いただけると幸いです。
とりあえず、オープン形式のオリエンテーション・コースの終了のお知らせと、受講へのお礼まで。


1.オリエンテーション・コースの狙い
システム・ダイナミックスは、対象とするシステム(例えば、経営、業務、行政、防衛、環境など)における様々な問題を解決するための方法論です。オリエンテーション・コースでは、システム・ダイナミックス・ツールの操作法を 初歩から実践的に習得すると共に、自社および自部署の活動への適用を目指したモデル・ベースト経営についても学習します。

2.モデル・ベースト経営とは?
今年7月末に、スイスのサンクト・ガレンで開催されるシステム・ダイナミックス学会国際大会の募集論文の主題が、“モデル・ベースト経営”です。この概念は、日本では、2002年から提唱されています。元々は、制御設計の“モデル・ベースト制御”に倣って、筆者が以下のシステム・ダイナミックス学会日本支部の学会誌等で発表したのが、日本での始まりです。
詳しくはここをクリックしてSD閑話-17 「モデル・ベースト経営」をご参照ください。
松本憲洋;モデル・ベースト経営,JSD学会誌No3,2003
松本憲洋;BSC戦略経営にモデル・ベースト経営手法を組み込む,JSD学会誌No5,2006

さて
モデル・ベースト経営”を端的に説明すると、対象とする経営システムのモデルをコンピュータ上に構築して、仮想経営により仮説検証を行ない、望ましい条件をコンピュータ上で求め、それを実経営に適用する ための方法論と言えるでしょう。
もう少し整理すると、以下のステップとなります。

@問題を解決したい対象システムを定めた視点から分析する。
Aその構造に関して仮説を立てる。
Bそれをモデル化してコンピュータ上に構築する。
C仮想経営(シミュレーション)を実施して対象システムの分析を行い、空間的あるいは時間的な実績データと対比しながら仮説を検証し、それに基づきモデルを修正して、実システムを表現できるモデルにまで仕上げる。
Dそのモデルを使って、問題解決策あるいはシステムの革新・改善策を導出する。
E導出した結論を実システムに適用する。
F適用後の状況をモデルによる仮想経営を用いながら分析し、不都合部分に対して適応策を導く。

さて、読者の皆様もお分かりのように、モデル・ベースト経営という概念は、モノ造りの世界では、制御分野に限らず、極一般的に使われている 業務概念です。経営問題においてはモノ造りにおけるこの概念をモデル・ベースト経営と称し、モノ造りの場合のモノに相当するの が、”
ビジネスそのもの”なのです

人間の頭の中にあるメンタルモデルだけでは、残念ながら、現代の世界の変化に追いつけなくなってきました。人の頭にあるメンタルモデルを補足するために、コンピュータ上のモデリングとシミュレーションが、どうしても必要になってきたのです。そこでオリエンテーション・コースでは、“モデル・ベースト経営”についても、実践的に学習していただきます。


3.オリエンテーション・コースの内容
オリエンテーション・コースの内容は、前編の“システム・ダイナミックス概論”と、後半の“Ps Studio の主要な機能”とで構成されています。
システム・ダイナミックスの初歩から始めて、簡単なモデルを作るところまで学習します。

 前編:システム・ダイナミックス概論(約180ページ)
   自己紹介
   仮想経営=ビジネス・シミュレーション
   モデル・ベースト経営とは?
   体験 モデル・ベースト経営:ケース1 東京ディズニーランドの次期戦略
   システム・アプローチ
   Systems Thinking
   System Dynamics “Ps Studioの概要
   モデリング事始:卸販売モデル
   モデルの基本構造 クローズド・ループ・モデル
   モデルの基本機能 “SDモデルは常微分方程式と等価
   モデリング&シミュレーションに取り組む第一歩
    ”ST/SDによる問題分析と解決 標準的プロセス 
 後編:Ps Studioの主要な機能(約250ページ)
   単位(Unit)
   貯蔵庫(Reservoir)
   データセット
   階層モデル
   共有ダイアグラムと個別ダイアグラム
   連続流・離散流・ロジカル流
   配列(Array)
   遅れと平滑化の表現
   戦略シミュレーションのための機能
   関数一覧
   その他の機能

オリエンテーション・コースの内容の詳細は、ここをクリックしてご覧下さい。
システム・ダイナミックスの初歩と、それに必要なソフトウェア・ツールとの学習には、
ここをクリックして
無償のPs Studio Expressをダウンロードしてお使い下さい。

4.受講申し込み
確かに、定量モデルを構築するには、それなりのポテンシャルと構築に対するモチベーションが必要です。だからといって、逃げ回っていては 、敗者の道を歩むだけです。では、多くの社員が皆、この経営技術をマスターしなければならないかと言うと、そう言う訳でもありません。モノ造りの会社で、モノ造りに必要な人数の制御技術者を確保しているように、ビジネス・モデルに関しても、事業内容に関らず、ビジネス・モデルの初期設計とその後の環境変化に適応した変更をするための、ビジネス・モデルの制御技術者が必要なのです。ここで言うビジネス・モデルの制御技術者システム・ダイナミックスのテクノクラートのことで、オリエンテーション・コースでは
その育成を目指します。
2日間のコースが終了した後には、皆さんの所属する企業・部署に関係する、解決したい課題に取り組む意欲が湧いてくることでしょう。
左の電話の絵をクリックして、お申し込みください。

2013年3月

▼ パワーシム 10周年キャンペーンの報告とお礼と一部継続のお知らせ

Ps Studio 9 の開発会社であるPowersim Software ASは、旧名のPowersim ASから改名して10周年を迎えたことを祈念して、2012年12月に、Ps Studio 9 のディスカウント販売をおこないました。

20日間と短い期間ではありましたが、お陰様で、日本でも多くの皆様にご購入いただきました。
ここに謹んで、
厚くお礼申しあげます。

なお、Academic(1)版のみ25%のディスカウント販売を継続しています。2013年2月20日現在の日本円価格は、21,800円です。購入を検討される方は、左のフレームの■見積依頼をクリックして情報をお送りください。

 

2012年
 

2012年12月

▼ 緊急 パワーシム商品のディスカウント販売

Ps Studio 9 の開発会社であるPowersim Software ASは、旧名のPowersim ASから改名して10周年を迎えました。
10周年を記念して日頃の感謝のしるしに、今月(2012年12月)ディスカウント・キャンペーンを開始しました。

ビジネス向け商品は
25%割引
教育向け商品は
25%〜50%割引で販売します。

ビジネス向け商品では、ライセンス価格だけでなく、サポート&アップグレード
契約 :SUAも同じ割合で割り引きます。
また、古い型番の商品をアップグレードされる場合にも、同じ割合で割り引きます。


ご存知のように、パワーシム・グループでは日頃は値引き販売を行っていませんので、期間は12月中と限られていますが、この機会にぜひご購入をご検討ください。

以下に日本円価格を従来の価格と比較して掲載します。上がPs Studio 9 のライセンス価格で、下がサポート&アップグレード契約:SUAの価格です。SUA契約によりバージョンアップされたプログラムを無償で入手できますので、SUAの契約締結を強くお勧めします。

(1)見積もりが必要な方はこ こをクリックして、見積依頼のページから
   依頼内容をお送りください。

(2)下記の (3)に示す価格で注文される方は、ここをクリックして
   注文用紙(PDF)を開き、印刷して、必要事項を記入してください。

   それを、Fax、メールに添付、あるいは郵便でお送りください。
   注文いただきましたら必ず着信確認をお送りしますので、その返信を
   確認していただきますようお願いします。
     Fax      :03-3512-5358
     メール添付:falcon1999@posy.co.jp

(3)Powersim Software AS 10周年記念 販売価格

   

2012年4月
48th オリエンテーション・コース
    
開催日 2012年4月16日 (月)、17日(日) 10時〜18時 
   
申込み  上記以前の日程をご希望の場合は、ここをクリックして、
         ”講習会”のページから 、ご希望の期日を記載して、お申込み下さい。
 

システム・ダイナミックスは、対象システムにおける目的を実現するためのメソドロジ(方法論)です。オリエンテーション・コースでは、システム・ダイナミックス・ツールの操作法を 実践的に習得すると共に、自社および自部署の経営に活用することを目指した”モデル・ベースト経営についても修得していただきます。

オリエンテーション・コースの内容は、前編のシステムダイナミックス概論と、後半のPs Studio の主要な機能とで、以下のように構成しています。
システム・ダイナミックスの初歩から始めて、簡単なモデルが作れるところまで学習します。

 前編:システム・ダイナミックス概論(1-177 page)
   自己紹介
   仮想経営=ビジネス・シミュレーション
   モデル・ベースト経営とは?
   体験 モデル・ベースト経営:ケース1 東京ディズニーランドの次期戦略
   システム・アプローチ
   Systems Thinking
   System Dynamics “Ps Studioの概要”
   モデリング事始:卸販売モデル
   モデルの基本構造 “クローズド・ループ・モデル”
   モデルの基本機能 “SDモデルは常微分方程式と等価”
   モデリング&シミュレーションに取り組む第一歩
    ”ST/SDによる問題分析と解決 標準的プロセス” 
 後編:Ps Studioの主要な機能(178-430 page)
   単位(Unit)
   貯蔵庫(Reservoir)
   データセット
   階層モデル
   共有ダイアグラムと個別ダイアグラム
   連続流・離散流・ロジカル流
   配列(Array)
   遅れと平滑化の表現
   戦略シミュレーションのための機能
   関数一覧
   その他の機能

オリエンテーションの内容の詳細は、ここをクリックしてご覧下さい。
システム・ダイナミックスの初歩と、それに必要なソフトウェア・ツールとの学習には、
ここをクリックして、無償のPs Studio Expressをダウンロードして御使い下さい。

さて、モデル・ベースト経営という概念は、モノ造りにおいて は一般的に採用されている経営プロセスです。モノ造りでは 、実物を造り始める前に、計画・設計し、その設計したモデルをコンピュータ上に 仮想的に実現して、結果をシミュレーションにより予測・検証し、実物における成功の可能性を確認した上で、実物の生産・構築を始め ます。経営においてはこの概念を”モデル・ベースト経営”と称し、ビジネスそのものがモノ造りの場合の“モノ”に相当します。

 

なぜ、物理的なモノ造りと同じような手法が、ビジネス経営にも必要になってきたのでしょうか。それは、情報通信技術の急激な発展により、情報の世界で地球がすっかり小さくなってしまっ たことに因ります。情報が線ではなく面となって、地球の自転の速さを越えて、各国の社会・経済に幅広く伝わり、各所でそれに対処した結果が繰り返しフィードバックされて来ます。このように 、自らの行動が結果を左右する自己成就性の可能性もあり、システムは実に複雑になりました。したがって、情報伝達による影響が、十分に長い時間の後に現れた過去の悠長な世界で用いた、単純な構造に基づく思考回路では、物事の変化を掴み そして適応することが困難になってきたのです。
 

人間の頭の中にあるメンタルモデルだけでは、残念ながら、世界の変化に追いつけません。人の頭にあるメンタルモデルを補足するために、コンピュータ上のモデリングとシミュレーションが、どうしても必要になってきたのです。

このモデリングとシミュレーションを経営問題に適用する概念であるモデル・ベースト経営の基礎を、このオリエンテーション・コースでは、実践的に学習していただきます。

     

確かに、定量モデルを構築するには、それなりのポテンシャルと構築に対するモチベーションが必要です。だからといって、逃げ回っていては 、敗者の道を歩むだけです。
 

では、多くの社員がこの経営技術をマスターしなければならないかと言うと、そう言う訳でもありません。モノ造りの会社で、モノ造りに必要な人数の制御技術者を確保しているように、ビジネス・モデルに関しても、事業内容に関らず、ビジネス・モデルの初期設計とその後の環境変化に適応した変更をするための、ビジネス・モデルの制御技術者が、必要なのです。ここで言う“ビジネス・モデルの制御技術者”が”システム・ダイナミックスのテクノクラート”のことで、このオリエンテーション・コースで導入教育を行ないます。

 

貴社あるいは貴部門からオリエンテーション・コースに参加して、不確実な環境への適応力を発揮できるシステム・ダイナミックスのテクノクラ−トを養成されることを強くお勧めします。2日間のコースが終了した後には、皆さんの所属する企業・部署に関係する、解決したいと考えておられる課題について、ビジネス・プロセス・モデルを作成し、解決策を検討する ための3週間を個別にサポートします。(無料です)
参考までに、 その実習の申込内容については、ここをクリックしてご覧ください。これにより、コースで習得した技術を自分のものとして定着させることができます。左の電話の絵をクリックして、お申し込みください。このオリエンテーション・コースは、例えば、このような悩みを抱えておられる企業の皆様も 、問題解決のきっかけを掴むことができます。


 

 

 

 


2010年

 

2010年4月
システム・ダイナミックス学会日本支部のイベン ト

JSDカンファレンス2010 プログラム

開催期日:2010年4月24日(土) 13時〜17時30分
開催場所:学習院大学 南3号館−104教室
     http://www.gakushuin.ac.jp/mejiro.html
     地図上にカーソルを持っていくと建物の一覧が表示されます。
     中央のグラウンドの右側の小さな建物です。
主題  “混迷する社会の進路を切拓く”
参加申込:こちらをクリックして、お申込下さい。
プログラム:
13:00 森田道也(JSD会長・学習院大学)
      JSDカンファレンス2010 開会の挨拶
13:10 山下隆之(静岡大学)
      地域マクロ経済のSDシミュレーション
13:40 明神 知(株式会社 オージス総研)
      モデルベースIT投資マネジメントによる百年アーキテクチャ構築
      〜システムダイナミックスによるIT投資マネジメント構造分析〜
14:10 Jose A. D. Machuca (The University of Seville)      
      森田道也(学習院大学)
      特別セッション(Special Session) :SDで壁を超える
14:55−15:05 休憩
15:05 小川貴史(筑波大学大学院)
      システムダイナミックスによるDRAM市場における周期的変動の考察
      〜モデル構築と基本メカニズム〜
15:35 小池昇司((社)中小企業支援協議会)
      企業の財務会計情報の流れのSDモデルと企業価値を上げる経営改善への活用
16:05 佐藤安弘(同志社大学大学院)
      経営判断に関する情報の遅れが企業業績に如何に決定的な影響を与えるのか?
      −システムダイナミックスによる企業経営のジェネリックモデル分析−
16:35 松本憲洋(JSD事務局長・POSY Corp.)
      JSDカンファレンス2010 閉会の挨拶
16:45−17:30 2010年度JSD総会
発表論文のアブストラクトはこちらをクリックしてご覧下さい。

”COP10 生態系シミュレーションとシステムダイナミックス展 ”の案内


2010年10月、名古屋市において生物多様性条約第10回締結国際会議が開催されます。

JSDでは、複雑な生態系の動きの検討にSDが有効な手段であると考えており、それに因んで標記の展覧会を開催します。

 

  展示期間:2010年4月15日(木)〜20日(火)
       10時〜20時(最終日は17時まで)
  展示場所:「ランの館」小展示室 
       名古屋市中区大須4丁目1番  電話052-243-0511
       http://www.rannoyakata.net/

       ランの館は名古屋市営施設です。
       ラン出荷量日本一の愛知県にちなんで10年前に設立されました。

  入館料 :大人700円(午後5時以降は500円、中学生以下は無料
  展示内容:ここをクリックして展示内容をご覧下さい。


”JSDカンファレンス2009”における論文のダウンロード

POSY社の松本憲洋が、2009年5月23日に名古屋大学で開催されたJSDカンファレンスで 発表し、JSD学会誌8号に掲載された論文をダウンロードできます。

タイトル:”ビジネスにおける不安定性の原因に対する仮説の検証

この論文はサプライチェーンの最適化に関して提言をまとめたものです。
論文の前半に、システムダイナミックに関する解説を記載していますから、SDに関 するビギナーの方々が、SDの概要を理解する上で役立つと思います。
ここをクリックして、ダウンロードしてご覧下さい。


JSD研究分科会への参加のお誘い
JSDでは、会員が年度ごとにグループを構成して、研究分科会を開催しています。研究分科会の例会は、原則として会員以外にも公開しています。

「システム・ダイナミックスが有効に活用できるビジネス領域においてその実用化を図り企業価値の向上を目指す」ことを趣旨としたビジネス・プロセス・モデリング (BPM)研究分科会への参加をご案内します。この研究分科会は数年前から毎年開設されています。参加メンバーは、自分の業務に関連する世界をSDモデルによる仮想世界として構築し、仮想世界における仮説検証によって、ビジネスを論理的に推進 して、継続的に改善することを指向します。

例会は、毎月1回、中旬の水曜日の夕方の18時30分〜20時45分に、学習院大学で開催します。
参加メンバーの内の希望する者が、各々で提案したテーマについて研究を推進し、その研究経過と研究成果について例会で発表し、その内容についてメンバーが忌憚のない意見交換を行い、研究レベルの向上を図ります。

メンバーとして登録するための条件は、@テーマを提案して研究を推進し例会で発表するか、または、A他者の例会での発表に対して積極的に意見を述べるか、のどちらかの役割を果たすことです。

研究分科会の主査は、森田道也先生(学習院大学教授・JSD会長)で、幹事は、松本憲洋(POSY代表・JSD事務局長)です。一緒に経営技術としてシステムダイナミックスの勉強をしましょう。JSD会員以外のメンバー も募集します。以下の内容をお送りいただき登録してください。 多くの皆様の参加をお待ちしています。

@名前
Aメールアドレス
B所属
C〒
D連絡先電話
ESDに関する興味の対象
送付先:jsd-renraku@yahoogroups.jp

システム・ダイナミックス学会日本支部(JSD) への入会案内   ここをクリック

 

 2009年

 

2009年5月

システム・ダイナミックス学会日本支部のイベン ト
JSD CONFERENCE 2009 開催報告
統一テーマ 「百年に一度の経済危機を克服する持続可能なマネジメント」
1.日時:2009年5 月23日(土) 10:00〜18:00
2.場所:名古屋大学 環境総合館(〒464-8601名古屋市千種区不老町)
3.主催:システムダイナミクス日本支部(JSD)
  協賛:社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
      経営情報学会
      ビジネスモデル学会
4.参加費 :JSD会員及び協賛学会員は無料
  上記以外の一般参加者は、1000円の資料代を受付でお支払い下さい。

5.次年度予定
   2010年4月25日に、東京(学習院大学)で開催する予定です。
   多くの皆様が発表を計画されるよう期待しています。
6.プログラム
<第1セクション :教育・環境>
  1.  10:30
11:00  e-Learningにおける学習行動のモデリング
                 
○西川太一*、則竹俊宏*、中野まり絵*、栗本英和*
                    
(*:名古屋大学 大学院環境学研究科)
  2.  11:00
11:30  減速航行によるコンテナ船からの二酸化炭素排出削減予測
                 
○町田聡*、森山敦司**、石田憲治*
 
              (*:神戸大学大学院 海事科学研究科 **:神戸大学 海事科学部)
  3.  11:30
12:00  農村社会におけるバイオマスエネルギーの生産と運輸部門エネルギーへの利用
                 
○小山瑞樹*、野口良造*(*:宇都宮大学農学部)
<第2セクション :政策>
  4.  13:00
13:30  システムダイナミクスによる名古屋市下水道モデルの構築と環境改善対策シミュレーション
                 
○長尾征洋*、渡会育也*、佐野充*、栗本英和*
                     
(*:名古屋大学・大学院環境学研究科)
  5.  13:30
14:00  クラスター構築による地域経済活動への影響のシミュレーション
                 
○西村真太郎*、 石田憲治*  (*:神戸大学大学院海事科学研究科)
  6.  14:00
14:30  経済危機克服のためのマクロ・マネジメント・モデリング
                 
○小林 秀徳 (中央大学・総合政策学部)
<第3セクション :経営>
  7.
  14:4515:15  日本のものづくりは本当に強いのか?−因果ループ図とSDによる検証−
                 
○福島 史郎 (同志社大学・大学院総合政策科学研究科)
  8.  15:15
15:45  AISASマーケティングプロセスのモデル化
                 
○近藤 史人 (株式会社ディー・ピー・エス)
  9.  15:45
16:15  ビジネスにおける不安定性の原因に対する仮説の検証
                 
○松本 憲洋 (POSY Corporation
           
松本の論文はここをクリックして、ダウンロードしてご覧下さい。
  10.  16:15
16:45  戦略に合わせたサプライチエーンの設計と改革施策策定方法
                 
○小池 昇司
  11.  16:45
17:15  システムダイナミックスを用いた船舶の燃料使用量予測モデルの構築
                 
○光藤春樹*、西村真太郎*、有馬英利**、石田憲治*
           
        (*: 神戸大学大学院海事科学研究科 **:ADM
  12.  17:15
17:45  モデルベースIT投資マネジメント
                 
○明神 知*、礒部 大*  (*:株式会社オージス総研)

7.論文概要
<第1セクション :教育・環境> 10:30-12:00
「e-Learningにおける学習行動のモデリング」
西川太一*、則竹俊宏*、中野まり絵*、 栗本英和* 
(*:名古屋大学 大学院環境学研究科)
e-learningは,時間と場所を問わずに利用者の特性や状況に応じて実施できる柔軟な学習手段である反面,自主学習を基本にするために学習意欲の継続が容易でないことが一般に知られている。どの時点で,どんな助言が学習意欲を高め,効果的な学習に繋がるかを明らかにするために,システム・ダイナミクスでモデリングした結果を報告する。
「減速航行によるコンテナ船からの二酸化炭素排出削減予測」
町田聡*、森山敦司**、石田憲治*  
(*:神戸大学大学院 海事科学研究科 **:神戸大学 海事科学部)
日本の海運会社はコンテナ船業務に強みがあるが、その運航には燃料の高騰、荷動きの不安定等運航に不確定な要素が数多くある。中でも近年は温室効果ガス排出の問題が大きくなってきている。これを改善する方法として減速航行が上げられる。船舶のエンジンは時間当たり、船速の3乗の曲線に沿って燃料消費量、二酸化炭素の排出量が変化する。減速航行によって二酸化炭素の排出量は削減できるが、一方で輸送量の低下や渋滞などの課題があり、ここではその効果と問題点を把握する。
「農村社会におけるバイオマスエネルギーの生産と運輸部門エネルギーへの利用」
小山瑞樹*、野口良造* (*:宇都宮大学農学部)
再生可能エネルギーとして期待されているバイオマスエネルギーに着目し、得られたエネルギーを運輸部門に利用した場合の将来性について、システムダイナミックスによって考察する。栃木県などの地域社会を対象に、バイオマス生産のための投入エネルギー、農村社会の維持、人口の動態、電気自動車やハイブリッド車などの運輸技術の向上などをモデルに組み込み、遊休農地を利用した地域内でのエネルギー供給の経年変化を、数量的に明らかにする。
<第2セクション :政策> 13:30-14:30
「システムダイナミクスによる名古屋市下水道モデルの構築と環境改善対策シミュレーション」
長尾征洋*、渡会育也*、佐野充*、栗本英和*  (*:名古屋大学・大学院環境学研究科)
名古屋市の堀川に架かる伝馬橋付近の90haを対象水域とし、名古屋市下水道局より提供された下水道台帳をもとに下水の流れる様子をモデル化し、下水処理施設において処理される下水と処理能力を超えたために越流する下水量(越流量)をシミュレーションした。その結果、2005年7月3日および10月15 日の名古屋市下水道局による越流量の実測データとよい一致を示した。また、2000年9月の東海豪雨の降雨量データから越流量をシミュレートした結果から、現状の合流式下水道の改善対策案とその効果を検討した。
「クラスター構築による地域経済活動への影響のシミュレーション」
西村真太郎*、 石田憲治*  (*:神戸大学大学院海事科学研究科)
日本経済の不調により、企業活動は停滞し、経済に打撃を与える悪循環が起こっている。地域経済の活発化のためのクラスター政策の実施が叫ばれているが、明確なビジョンの策定には、具体的な施策とその効果の検証が必要である。 本研究では、神戸をモデルケースとして、クラスター構築による地域経済活動の発達と、執るべき施策の検討と検証が行えるシミュレーションモデルの構築を目指す。
「経済危機克服のためのマクロ・マネジメント・モデリング」     
小林秀徳 (中央大学)
システムダイナミックスの観点から現在の経済危機を克服するための処方を書く義務を負うという自覚を持つ者の一人として、マクロ・エコノミックス・モデルのSD展開が、集計量の間に成立する因果関係に則した、政策科学的マネジメントを可能にする所以を明らかにするものである。

<第3セクション :経営> 14:45-17:45
「日本のものづくりは本当に強いのか?  −因果ループ図とSDによる検証−」
福島史郎 (同志社大学大学院総合政策科学研究科)
日本のものづくりの強みについては、様々な学問領域で議論されてきた。 今回、因果ループ図によって、ものづくりシステムをモデル化すること により、その強みの背景には@個人レベルでの品質へのこだわり、A組 織レベルでのチーム活能力(Capability)、B組織をまたがるケイレツ活 能力の3層構造があることがわかった。SDモデルによってそのダイナ ミックスを観察することにより、日本のものづくりがグローバルな競争 の中で強みを発揮し続けるための条件を明らかにする。
「AISASマーケティングプロセスのモデル化」        
近藤史人 (株式会社ディー・ピー・エス)
従来のマーケティングは、AIDMA(Attension Interest Desire Memory Action)のプロセスを持つとされてきたが、インターネットが普及したことでAISAS(Attension Interest Search Action Share)のプロセスに変わったとされている。AISASモデルでは、アクティブコンシューマの行動が、事業の成否を握るが、事業の成功のために販売側から戦略的にAISASプロセスを活性化するにはどうしたらよいかをSDモデルで考察する。
「ビジネスにおける不安定性の原因に対する仮説の検証」         
松本憲洋 (POSY Corporation)
目標を設定してその実行を図ろうとするビジネスにおいては、予期せぬ振動、位相遅れ、増幅などの不安定性がその目標の実現を妨げる。本論文では、その不安定性の主要因は、復原フィードバックループと遅れの組み合わせであるとの仮説を置く。その検証をシステムダイナミクスに則ったモデルベースト経営により、サプライチェーンを対象とするビジネスモデルを使って行う。その過程で、サプライチェーンの要素モデルの機能を分析し、さらにそれを複数組み合わせたサプライチェーンモデルによる経営フライトシミュレーターの可能性についても述べる。
「戦略に合わせたサプライチェーンの設計と改革施策策定」        
小池昇司 
内生的及び外生的な経営環境が激しく変化する今日では、事業戦略やマーケット環境に応じた最適なサプライチェーン(SC)の構築が求められる。リードタイム、在庫、コストのみならず、キャッシュフロー、ROAなどの経営指標による管理を行うためにSCをモデル化し、短期的、中期的なSCの動的予測を行い、望ましくない時間的振動を抑制する施策検討のための支援方法に関して考察する。
「システムダイナミックスを用いた船舶の燃料使用量予測モデルの構築」
光藤春樹*、西村真太郎*、有馬英利**、石田憲治*  
(*: 神戸大学大学院海事科学研究科 **:ADM)
液化天然ガス運搬船のメインエンジンの違い(蒸気タービン、ディーゼルエンジン、ディーエルエンジン再液化装置付き)と燃料(Boil off gas とC重油)の組み合わせによって運航費がいかに影響されるかを予測するシミュレーションモデルを作成し、燃料費と年間消費量との比較を行う。
「モデルベースIT投資マネジメント」        
明神 知*、礒部 大*  (*:株式会社オージス総研)
IT投資の評価は複雑な因果関係があり困難である。売上の何%という総枠設定や個別投資についての評価で決裁しているのが現状である。ブリニョルフソンのデジタル組織や平野の組織IQはIT投資と組織論の関係を示した興味深い知見である。本稿では、これらのIT投資に関する問題の因果構造を理解し、戦略シナリオに基づくIT投資を行うためのSDシミュレータの有用性について考察し、IT投資マネジメントプロセスでSDを生かす方法について提案する。

 

2009年2月
Studio 7 Up Grade 関連の過去の情報

最新のフューチャ・パック(FP3)(2008年7月)

FP3の主な機能アップは次の通りです。
  シミュレーション実行性能の計測と遅延原因の改善

  ユーザーインターフェースを高度化するアクションボタン

  感度分析の利便性を高めるパーマネント変数の変更方法

  直感的な理解を高めるシンボルに追加された機能の略図

 

詳しくは下図をクリックしてFP3の概要をご覧ください。
    
 

フューチャ・パック(FP2)(2008年4月)

  リレーショナル・データベースとの接続が可能になりました。

    例:MS Access、 MS SQL Server、 Oracle

  Spreadsheet(Excel)との入出力に関する機能が充実しました。

    例えば;

    ・ Excelで、異なる要約形式(平均、累積、初期値など)を使うことができます。
    ・
Excel接続では、手動でデータの転送ができます。

    ・ Excelのデータセットをオフラインでも使えます。

     など

  詳しくは、こちらをクリックして付加された機能をご覧ください。

 

サービスリ・リース (SR4)とフューチャ・パック(FP1)(2007年6月)

Powersim社ではサービス・リリース4(SR4)を6月14日に発表しました。

その改善点の概要については、この行をクリックしてご覧ください。
保守契約(SUA:Suport and Upgrade Agreement)が変わりました。
価格は? 販売価格の約30%から約21%に価格を低下しました。
効果は? Studioでは、大きなバージョンアップの他に、@特性の追加>A小改善>Bバグフィックスがあります。以前は、だれでも@ABのダウンロードとインストールが可能でした。

しかし、2007年5月1日から、SUA契約の締結者は、大きなバージョンアップと@特性の追加がダウンロードできますが、締結していない場合には、A小改善とBバグフィックスのダウンロードのみが可能になりました。
@特性の追加とA小改善の内容については、ここをクリックしてご覧ください。
SUAに関して詳しくは、ここをクリックしてメールで、POSY社までお問い合わせください。
 

なお、上記のダウンロードには、下記のURLを開き、商品に添付した”License Document”に記載してある”Company Name”と”License Number”とを入力して、ダウンロードのページに進んでください。
http://www.powersim.com/main/resources/technical_resources/service_releases/studio7/

”Company Name”と”License Number”により、保守契約SUA締結者を認識し、SUA締結者には@特性の追加も同時にダウンロードされます。


ダウンロードが済んで、インストールするときには、ダウンロードされたファイルはパッチファイルではなく、更新されたプログラムですから、現在インストールされているStudio 7 を削除して、新たにインストールしてください。
インストールにあたっては、商品に添付したLicense Documentに記載してある ”Company Name”と ”Product Key” とが必要になります。
 

SAP NetWeaver BI との接続
SAP NetWaver はいわゆるミドルウェアで、業務システムの統合環境の構築に使われます。
ビジネス・インテリジェンス(BI)は、その上で、情報を統合し、分析して、告知する機能です。
Ps Studio は、BIとデータを直接接続するための”SAP BI Dataset ”を持っていて、Excelとの接続と同様に、BIとの間でリアルタイムでデータの交換ができます。
BIからのリアル・データを使って、Ps Studioでビジネス・プロセス・モデルのシミュレーションを実施することで、競争優位な意思決定が可能になります。

Ps Studio 7とSAP NetWeaver BIとの間の接続方法について、ここをクリックして、いかに簡単であるかをご覧ください。
SAP NetWeaver BI を使っておられる企業で、Ps Studio 7 との接続を試してみたいとお考えでしたらご連絡ください。
Ps Studio 7 Enterpriseをお貸しします。
POSY Corpへの連絡には、ここをクリックしてください。

 

 

 

2008年

 

 

2008年12月
概要をお分かりいただける「パンフレット」があります。
ここをクリックしてご覧ください。

パンフレットの内容:
    システム・ダイナミックスとは?  
    SDに基づくモデリング  
    Powersim Studioの概要と特徴  
    Powersim Studioの商品体系と概要  
    Powersim Studioの概算価格と注文方法  
    Powersim Studio各バージョンの特性一覧  
    フリーのSDツール:PowersimStudio Expressのダウンロード  
    Powersim Studioのマニュアルなど

日本円価格の下落に関する情報はこちらをクリックしてご覧下さい。

評価版”Ps Studio Demo Free”についてはこちらをクリックしてごらん下さい。
1.Powersim Studioの優れた特長
 ▼ 外部のデータベースとの接続機能が充実しています。
    次の3つのデータベースと直接接続できます。
     > StudioはマイクロソフトのExcel
     > Studio
内部の独自のデータベース
     > SAP
社のBI(Business Intelligence)との間で直接 データ転送
 ▼
 リスク評価の機能と最適化の機能が組み込まれています。 
    リスク評価機能では最終的に導かれたモデルに対する感度分析を実施できます。
    最適化の機能では、ビジネス・モデルの整合性を保ちながら、最大・最少あるいは
    到達確度などの目安となる値を迅速に導くことができます。
  階層構造を使ってモデルを構築できますから、一度作ったモデルをサブモデル し
      て何度でも使えます。
 ▼ 配列によりコンパクトなモデルを構築できます。
 ▼
 ユーザーに対して、操作性と説得力に優れたI/Oインターフェースが準備されてい
      ます。
 ▼ 図式的なモデリング言語とExcelの数式に似た言語により、PCユーザーには馴染み
      易い言語体系です。
 ▼ 単位により内部で自動的に論理チェックが 行われます。
 ▼ グラフやテーブルのような出力の図式表現が容易に 使えるように準備されていま
      す。 

詳細な特徴については左のアイコンをクリックしてご覧ください。

「Studioマニュアル」は左のアイコンをクリックしてご覧ください。

 

2008年11月
システム・ダイナミックス学会日本支部のイベント

ビジネスプロセスモデリング研究分科会 11月例会

ビジネス・プロセス・モデリング研究分科会(BPM)では11月の定例会を以下の要領で開催します。
BPM研究分科会への出席は一般にも開放していますので、ご出席いただき討論にご参加いただきますようご案内申し上げます。
なお、ご参加いただく場合には、資料作成の関係がありますので、下記の要領で事前申込みをお願いします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
開催期日:11月19日(水)18時30分〜20時45分
開催場所:学習院大学 東2号館13階の第3会議室
       http://www.gakushuin.ac.jp/m_map/index2.html
参加の連絡:
     出席を希望される方は、お申し込みください。
     11月17(月)中に幹事までご連絡ください。
     連絡先  :松本憲洋 
matsu@posy.co.jp
     連絡内容:@名前 Aメールアドレス B所属  C〒
【プログラム】
18時30分〜19時40分
講演者:浅井俊克(大和総研)
演題:システムダイナミックスによる組織の分権化に関する考察
概要:企業に入ってくる情報は増え続け、組織は情報処理能力を高めなければならない。より現場に近いところで、状況の変化に対応した判断が求められる。情報の共有と意思決定の分散化(権限委譲)である。しかし、日本には歴史的に形成された階層序列意識があり、障害となっているのではないだろうか。21世紀型経営モデル構築に向けて、システム・ダイナミックスにより、課題を明らかにすることを提案する。
19時45分〜20時45分
講演者:蓮尾克彦(テプコシステムズ)
演題:企業内人材育成投資効果(ROI)のBSCモデル
概要:企業で必要とするスキルを持った人材を学校が供給するのは困難であり、企業内での人材育成プロセスの設計・開発は必須である。変化の激しい情報処理産業における人材育成費用は単なる研修費用ではなく、多様化する情報処理企業のビジネスモデルに対応した全社戦略の中での人材育成投資であるから、設備投資であり、育成投資のKGIは受講者の行動変容にある(企業内人材育成入門:中原淳)。投資戦略の成功にはプランニングと、マネージングのスキルが必要であるが、戦略プランを経営に理解させるのは困難である。請負型のIT企業に於ける複雑な投資効果を経営に説明するために、成長戦略を志向する人材育成戦略の為の、BSCを適用したSDモデルを作成した。併せて行動変容に導く科学的研修のデザインInstructional Design(ID) の為のSDの利用効果を検証する。
【次回予定】
  12月17日(水)

 

2008年10月

システム・ダイナミックス学会日本支部のイベント
ビジネスプロセスモデリング研究分科会 10月例会
会員以外も下方の事前申込みをしていただことで、自由に参加いただけます。
参加をお持ちしています。
名称:BPM2008 10月の研究分科会(8A08)
開催期日:10月8日(水)18時30分〜20時30分
開催場所:学習院大学 東2号館13階の第3会議室
       http://www.gakushuin.ac.jp/m_map/index2.html
出欠の連絡:出席を希望される方は、お申し込みください。
       10月6日(月)中に幹事までご連絡ください。
       連絡先  :松本憲洋 matsu@posy.co.jp
       連絡内容:@名前 Aメールアドレス B所属  C〒
【プログラム】

講演者:セビリア大学マチュカ教授
     Prof.Dr. Jose A. Dominguez Machuca University of Sevilla-Spain
予定演題: ビジネスの複雑性をいかに取り扱うかを経営者に示す手段としての
        シミュレーターの効用
                (原題:The use of simulators as a means to show managers
           how to deal with business complexity)
アブストラクト :原文はこちらをクリックしてご覧ください。
         日本語のアブストラクトはこちらをクリックしてご覧ください。

 

2008年9月

システム・ダイナミックス学会日本支部のイベント9月
(1)ビジネスプロセスモデリング研究分科会 9月例会
名称:BPM2008 9月の研究分科会(8917)
開催期日:9月17日(水)18時30分〜20時30分
開催場所:学習院大学 東2号館13階の第3会議室
       http://www.gakushuin.ac.jp/m_map/index2.html
出欠の連絡:出席を希望される方は、お申し込みください。
       9月12日(金)中に幹事までご連絡ください。
       連絡先  :松本憲洋 matsu@posy.co.jp
       連絡内容:@名前 Aメールアドレス B所属  C〒
【プログラム】

発表テーマ:MIT Business Dynamics受講報告
講演者:明神知氏
要旨:MITのSLOANビジネススクールのBusiness Dynamicsが6月16日から5日間にわたり23カ国68名の参加者を迎えて実施されました。その概要について報告します。
 

(2)JSD研究会 9月例会

2008年度第1回JSD研究会(首都圏)を下記の通り開催いたします。
JSD会員以外も参加できます。
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名称:2008年9月JSD研究会(首都圏)
期日:9月6日(土)13:00〜15:00
場所:千代田区丸の内2-4-1丸の内ビル10階 1004区
    一橋大学丸の内産学連携センター

出欠の連絡:出席を希望される方は、下記メールアドレスの藤本までご連絡ください。
    fujimoto.kobaken.llp@coda.ocn.ne.jp

【プログラム】

発表テーマ:政策科学,社会教育とSD
講演者:
小林秀徳氏
要旨:

1970年代よりアメリカにおいて展開されてきた政策科学について議論し、日本の法律である社会教育法を見直すことによって、啓蒙市民による新しい展望が開かれる可能性の存ることを示す。同時に、その志向においてシステムダイナミックスがはたすべき重要な役割の在ることを論じる。

 

2008年5月

“島田俊郎先生記念
JSD CONFERENCE 2008”

当初の予定通り、標記のカンファレンスが下記の要領で開催されました。

52名の参加があり、質疑が活発に行なわれました。


期日:2008年5月31日(土) 13時〜17時30分
場所:学習院大学 南3号館 104室
主催:システム・ダイナミックス学会日本支部(JSD)
カンファレンスの趣旨:
2007年からJSDカンファレンスを毎年開催することにいたしましたが、今年度は昨年3月31日にご逝去された本会の生みの親であり、初代の会長として本会の礎を築いていただいた島田俊郎先生を記念して、カンファレンスを開催することになりました。
以下に記します経営分野、政策分野、SD/ST分野の6編の論文を発表します。
ご出席には会員資格の有無を問いませんので、上記の宛先にお申込みいただき、皆様お誘いあわせの上、ご出席いただきますようご案内申し上げます。皆様方のご来場をお待ちしています。

プログラム
13:00−13:10 JSD会長挨拶 森田道也(学習院大学)
13:10−13:45 成熟市場におけるイノベーションによる成長の限界打破のモデル
            近藤史人(日本ヒューレットパッカード株式会社)
13:45−14:20 SDによる販売プロセス・マネジメントのモデル化と応用
          小池昇司(RICOH ELEMEX CORPORATION)
14:20−14:55 CO2削減インセンティブプログラムのシミュレーションモデルの開発
          堀野 聡(日本ヒューレットパッカード株式会社)
15:05−15:40 反少子化戦略に関するSD人口モデルの意義と政策科学への貢献
          小林秀徳(中央大学)
15:40−16:15 寿命分布を伴うストックとフローへのシステム・ダイナミックスモデルの適用
          重野芳人(東北大学)、秦燕春(東北大学)
16:15−16:50 日本におけるSD研究と新しい方向性の考察
          末武透(日本未来研究センター)、池田誠(東洋大学)、
          中村州男(NPO情報化ユートピア)
17:00−17:30 JSD総会
 

発表論文の概要
1.経営分野
成熟市場におけるイノベーションによる成長の限界打破のモデル
  近藤史人(日本ヒューレットパッカード株式会社)

目的と概要:ハイテク市場などに見られる成熟した市場は、新製品・サービスなどのライフサイクルは短く、価格競争の激化、付加価値の創出といった過当競争により、市場の動きは人間の直感的判断を裏切る振る舞いを示す。
こうした状況下で企業はイノベーションによるコストダウン、付加価値の付与といった努力を継続するが、SOAのような共通基盤としてのITはイノベーションの成就する時間に大きな影響を及ぼす。このタイミングが成長の立ち上がる市場ボリュームの大きな時期に間に合うかどうかにより、利益は大きな変動を受け、その後の企業活動に大きな影響を及ぼす。
イノベーションイネーブラーとしてのITの活用の巧拙が企業の命運をどのように左右するのか、その様子をモデリングする。
SDによる販売プロセス・マネジメントのモデル化と応用
  小池昇司(RICOH ELEMEX CORPORATION)

目的と概要:販売プロセスをモデル化し、セールスとマネジャー及び組織間の相互のコミュニケーションを効果的に制御することにより販売効率を上げた事例を報告する。
販売施策決定に先立って,販売プロセスマネジメントのシステム・ダイナミックス・モデルを作り、仮説としての施策と効果をシミュレーションする。施策はBSCのフレームワークにより組織展開される。施策の実施にあたっては、オンラインコミュニケーションにおける販売進捗の発展過程を可視化する。
フィードバックされた知識がすばやく共有化されることにより、販売関与者の行動が変わり、結果として進捗が加速される。関与者が販売を支援し、進捗を加速するマネジメントのモデルを仕組みとして定着化することにより効率化するための知見を紹介する。
CO2削減インセンティブプログラムのシミュレーションモデルの開発
  堀野 聡(日本ヒューレットパッカード株式会社)

目的と概要:日本HPのBlade Pay Per Use CO2削減インセンティブプログラムは、サーバの省電力機能によりセーブできたCO2量に基づいて、月額リース料金を割り引くというシステムである。
このプログラムを顧客に提案する際には、本プログラム利用時の顧客での月額リース料金予測値を提示する必要があった。
しかしながら、このプログラムでの顧客ITシステムの負荷に対する最適リースサーバ数とその際の月額リースを予測することは、以下のような理由により困難であった。
 ・相互に関係する複数のファクタが存在し、最適値算出のためにはファクタ間の調整が必要である
 ・リース料金算出のアルゴリズムが非線形の関数に基づいている
今回、システムダイナミクスを使用したシミュレーションモデルを構築することにより、これらの予測が行えるようになった。

2.政策分野
反少子化戦略に関するSD人口モデルの意義と政策科学への貢献
  小林秀徳(中央大学)

目的と概要:故島田先生の遺言とも言うべき人口モデルの継承を果たすことを第一の目的とし、少子化に対して戦略的に取り組むことが政治の日程に上る昨今の情勢を好機として、システム・ダイナミックス・モデリング&シミュレーションのあるべき姿を示す。
死亡率と出生率ですべてが決まることを理由に「人口は予測可能」という思い込みが生じると、それに拠る常識の形成が、輿論を形成し、政府の迎合に依る「戦略的」対処を方向付けてしまう、という政策決定の行動学的連鎖を追跡することに拠り、因果ループが社会的フィードバックを経る結果として、極めて不安定な変動性をもたらすことを、モデリング&シミュレーションに拠って明らかにする。

3.SD/ST分野
寿命分布を伴うストックとフローへのシステム・ダイナミックスモデルの適用
  重野芳人 (東北大学大学院)、秦燕春 (東北大学大学院)

目的と概要:寿命分布を有するマテリアルフロー解析は、一般的に化学工学分野で発展したpopulation balance 法を用いて行われる。この方法は社会科学の解析手法としても使用され、例えば電化製品の流通寿命の解析等に応用されている。ただし、市場における実際の耐久消費財のフローはこれよりも遙かに複雑であり、例えば通常はリサイクルを伴う循環流であり、また製品や物質の一部は別の製品のリサイクル循環に入る場合もある。このように複雑なマテリアルフローの解析はプログラムによるよりも、システムダイナミックス汎用ソフトを利用し計算した方がより柔軟に対応可能である。
しかしpopulation balance法は離散値を扱うため、システムダイナミックスの汎用ソフトでは適用が困難であり、ほとんど利用されなかった。本研究では汎用ソフトStella/i-thinkの「オーブン」の機能を利用し、連続値を年ごとの離散値に分離し、これに寿命分布を適用するアルゴリズムを考案した。この方法による結果を従来のpopulation balanceによる計算結果と比較し、本方法の妥当性を検証し、より複雑なフロー解析へ応用可能な手法を提案した。
日本におけるSD研究と新しい方向性の考察
  末武透(日本未来研究センター)、池田誠(東洋大学)、
  中村州男(NPO情報化ユートピア)

目的と概要:これまでの日本におけるSD研究や普及・啓蒙の歴史を振りかえり、現在行われているAHPの取り込みやマクロ・ミクロ・リンケージなど新しい試みを紹介する。
日本にSDが紹介されたのは、SDが米国のフォレスター教授によって確立されてからそう間もない頃であった。フォレスター教授のマイルストーン的な著書が発刊されると、次々と、東京大学の石田晴久教授らによって翻訳され、また、SDに関する普及・啓蒙を目的とした研修などが精力的に実施された。
このことを受けて、NTTや関西電力などの大手企業や、宮城県、千葉県、神奈川県、兵庫県、滋賀県などの地方自治体がSDモデルを構築し、シミュレーション結果を長期経営計画や政策策定に活用することも行われた。
1990年代に入り、明治大学の島田俊郎教授の提唱により、国際システム学会日本支部が設立され、SD研究やSDに関連するトピックスに関する研究発表が行われ、現在も継続している。
本稿では、日本におけるSDの啓蒙普及や研究の歴史を振り返り、さらに、現在行われている、AHPの取り込みや、水道モデルを例に、マクロ・ミクロ・リンケージを考慮したコミュニティ開発とミレニアム・ゴール達成の関係のモデル化の研究など、新しい試みを紹介し、今後の研究の方向性の考察を試みた。なお、現在、本テーマに関して、マルチエージェント・シミュレーション(MAS)による検討も加えているので、SDとMASとの関連性に関する考察も行う。

 

 

2007年


2007年11月
JSD地方研究会(京都)&第4回経営SDワークショップ 

日時 :2007年11月24日(土曜日) 10:30〜17:30
場所 :同志社ビジネススクール(DBS) KMB319教室(3F)
    http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_access.html

プログラム  :ここをクリックしてご覧ください。
開催状況 :約30名が参加して、熱心で活発な討論が行なわれた。

2007年11月
ビジネス・プロセス・モデル(BPM)研究分科会
開催期日:11月14日(水)18時30分〜21時
開催場所:学習院大学 東2号館13階の第1会議室      
発表1 18時30分〜19時20分
テーマ:信頼創出モデル
発表者:山口庸一(三鍵経営研究所)
概要:中小企業では、人が育たない、入ってもすぐ辞める、といった問題を抱えている。昨今、大企業においても、新卒者の離職は、社会問題化の傾向さえある。
企業が継続的に発展するには、人を育て、企業の持つ技術的・人的な資産・ノウハウを継承する必要がある。
人を育てるための@上司のあるべき姿と、A施策を検証することで、中小企業の後継者問題の解消、新卒者離職問題の解消を目指すものである。
発表2 19時20分〜20時10分
テーマ:BSCの現状の問題点とSDの可能性
発表者:重藤進二(株式会社経営資源システム研究所)
概要:企業がBSCを導入し戦略達成に結びつけるには多くの関門があります。
特に導入段階でCSFの達成状況を的確に表現するKPIと目標値を検討し、BSC検討メンバー間での共通認識を形成する事が重要と思われます。
この時点でSDを有効に活用する事により、新たなKPIの発見、短期/長期のバランスの取れた目標設定が可能となり、その結果、BSCの導入効果を高められると考えます。
こうした私の問題認識を中心に、今回の説明をいたします。
発表3 20時10分〜21時
テーマ:エージェントタイプのSD構築事例(相場の力学)
発表者:蓮尾克彦(株式会社テプコシステムズ)
概要:現実の事象をコンピュータ上で表現する試みはフォレスター以来SDとして続けられが、他方P.チェンが提唱した実体関連モデルはオブジェクト指向プログラミングとして実現している。
現実の事象をモデル化する時、主体間の相互作用が全体の振る舞いに影響することは頻繁に発生する。
この時、主体間の相互作用のアルゴリズムの開発と全体モデルの開発を同時にするにはかなり労力を要する。
オブジェクト技術を取り入れた最新のSDツールを活用し、この労力を減らすことを検証する。
事例として株式相場を採り上げるが、最近の東証の取引の7割は外国のファンドであり、ファンドマネジャのテクニックは従来のチャート分析だけではなく、売買の出来高のダイナミック分析を併用している。
開発途中の、売り方、買い方の株数の変化の相互作用によって株価が決定されるエージェントタイプのSDモデルを紹介する。

2007年7月
研究・技術計画学会 第3回 科学技術経営(STIM)分科会講演資料

              研究・技術計画学会のホームページ
「システム・ダイナミックス」について行った講演の配布資料と説明に用いたモデルを公開します。
1.開催一般
  日時:平成19年7月19日(木) 18:30〜20:30
  場所:キャンパスイノベーションセンター(東京と大阪) 
2.講演
  演題:経営技術としてのシステム・ダイナミックス
  内容:(1)システム・ダイナミックスの概要と経営技術教育における活用の事例
        松本憲洋氏
       (有限会社ポウジ 取締役、ビジネス・モデリング・コンサルタント)
       (2)ITの投資対効果の評価プロセスにおける活用の事例
        近藤史人氏
        (日本ヒューレット・パッカード株式会社
         コンサルティング・インテグレーション統括本部 コンサルタント)
3.概要
システム・ダイナミックス(以後、SD)は、Whirlwind計画と名づけられたコンピュータ開発プロジェクトを成功に導いた電気工学者のジェイ・フォレスターが、MITのスローン経営大学院に招聘された1950年代半ばに創案したことは良く知られています。また、その後、1972年にはワールド・モデルにより分析と考察が進められた「成長の限界」が出版され、日本でも産業界を挙げて話題となりました。
日本ではその後、SDは一過性のブームで終わったように思われていましたが、欧米では1990年代以降のITの急速な発展に伴って、着実に実用化を進めています。

講演では最初にSDについて制御理論と対比しながら概要を説明します。SDを活用できる分野は、企画立案と方針設計、公共経営と公共政策、生物学的・医学的モデリング、エネルギーと環境問題、自然科学と社会科学における理論開発、動的意思決定、複雑で非線形なダイナミックスなど多岐にわたりますが、今回は経営問題への活用に絞ってお話しします。

次に、経営技術としてSDを捉えて構成した大学院のシラバス「経営モデリング&シミュレーション」を紹介します。このコースではサプライ・チェーンを例題として取り上げ、モデリング&シミュレーションの演習を通してSDを理解し、「モデル・ベースト経営」の活用効果を仮想体験することを計画しています。今回、その中の一部を実際のシミュレーションを交えてご覧いただきます。

最後は、ITビジネスにおける活用例をお話しします。従来、ITの価値評価という減価償却費用、運用費用など、主に費用面をどれだけコスト削減するか、といった評価しかされてきませんでした。成長への舵きりをした日本企業では、今後、ITに対して価値を産む資産としての評価が求められるようになります。価値を産む資産と捉えた瞬間、IT部門はITが産み出すビジネス価値の不確定性、非定量性と向き合わなくてはなりません。これを行うには、IT部門単独で行うことはできず、事業部門との合意形成が不可欠となります。そこで事業戦略とそれを実現するITの機能との関係をSDに基づいてモデル化し、不確定性、非定量性を定量的に把握し、可視化して標準的な評価モデルを作り、合理的妥当性のある判断基準を持つことにしました。こうした判断基準を活用しての事業部門、経営層との合意形成プロセスが、今後のIT評価ではますます重要になると考えています。
配布資料:

左のアイコンをクリックすると、ダウンロードのページに入ります。

 

2007年6月
システム・ダイナミックスの体験教室

      
期日: 2007年6月20日( 水)18時30分〜21時  参加受付を終了しました。
    場所: POSY社 地図(地下鉄半蔵門駅の1番の出口から2分)
    費用: 無料
サプライ・チェーンの設計を例として、システム・ダイナミックスの活用効果を体験していただく2時間半を準備した。仕事帰りに立ち寄ってみませんか。システム・ダイナミックス・ツールである「Powersim Studio 7 Enterprise」と必要な「モデル群」は、CDまたはメモリ・スティックでお渡しします。
参加していただく方は、左のアイコンをクリックして、開いたページから申し込んでください。

当日は、ノートPC(Microsoft Windows 2000/XP)を持って、6時30分までにPOSY社にお集まりください。お集まりの皆さんに迷惑がかかりますので、集合時刻の6時30分は厳守してください。
システム・ダイナミックスについての知識は全く不要です。ゲーム感覚で、サプライ・チェーンのモデルを楽しんでいただけると思います。5月19日に開催した、JSDのカンファレンス「内部統制とシステム・ダイナミックス」に参加いただき、モデルについてもう少し具体的に知りたいと思われた方にも最適な機会だと思います。

2007年5月
”内部統制とシステムダイナミクス” 開催報告

システム・ダイナミックス学会日本支部(JSD)では、 「内部統制とシステムダイナミックス」を主題としたカンファレンスを、5月19日に学習院大学で開催しま した。
60名弱の皆様に参加していただきました。

一部の論文については、当日説明に使った配布資料を、以下からダウンロードできます。
配布原稿は白黒でしたが、ダウンロードではカラー原稿を入手できます。

ご自由にご利用ください。

 

写真が付いている講演は、写真をクリックすると、その講演の説明に使った配布資料が表示されます。

(1)取引持続期間の短期化傾向とサプライヤー・ビジネス
    渡邉 恵 (三木産業株式会社)
取引持続期間の短期化傾向とサプライヤーのビジネスの源泉である取引先数の変動をモデル化。シミュレーションにより、新規契約のスループットを高めることでの対応策を 示した。
(2)犯罪及び刑事司法政策が刑事施設の収容人員に与える影響についての再考察
     
渡部 淳一(法務省)  

(3)【基調講演】内部統制を超えて
松本憲洋(POSY Corp.)

内部統制の整備過程で業務プロセスが視覚化される。それにより業務向けのSDモデルを容易に構築でき、仮想経営で仮説を検証しながら、経営のさまざまな改善や革新を実現できる。
この行をクリックすると原稿「内部統制を超えて」をダウンロードできます。
(4)SDによるリスクのモデル化と内部統制活動への応用
小池昇司(株式会社 リコーエレメックス)

SDを内部統制に活用し、モデルベースな事前検討による統制を目指す。不祥事などのリスクの要因と統制をモデル化し統制投資と損失コストの挙動も検討する。


(5)商品設計ではなぜ同じような失敗を繰り返すのか
福島史郎(オムロン株式会社)

注文生産型の産業において、設計品質が向上しない原因を、仮想経営モデルを使って、仮説を検証する方法で究明し、その対策を講じる。


(6)内部統制モデルのSD展開
    小林秀徳(中央大学総合政策学部)
内部統制のモデルアナリシスには市場と組織についての経済理論が有力な手がかりを提供してくれる。これをシステムダイナミックス・モデリングに反映させる試みを呈示するものである。
(7)内部統制とIT整備
    末武透(日本未来研究センター)
内部統制について、IT整備との関連で感じている誤解を解くために、内部統制の意味について再考察を行い、IT整備のプロセスに含まれるリスクについて、内部統制との関係から考察を試みる。
(8)SIプロジェクトビジネスの内部統制の事例
    河野誠二(日本ヒューレット・パッカード)
H社で数年来取り組んできた内部統制の内、プロジェクト管理業務について、その仕組みと実際について紹介する。そのプロセスおよび、その内部で行われている実態について紹介する。
(9)CIOのためのITプロジェクト経営
蓮尾克彦(株式会社 テプコシステムズ)

経営がプロジェクト中断を決定した、日本で数少ない事例のWhat-ifシナリオをSDで検証し、CIOに必須の経営レビューの為のEVMと、TOC適用の為のSDを紹介する。



(10)戦略的IT投資、意志決定プロセスのSDによる改善
近藤史人(日本ヒューレット・パッカード)

成長戦略に舵を切る企業に有効なSOA、仮想化といったIT投資判断は、不確定な要因に大きく支配される。不確定さを可視化し、合理的判断プロセスをモデリングアプローチで試みる。


(11)内部統制とSOAの経営戦略における位置づけ
明神 知(株式会社 オージス総研)

BSCにおけるインタンジブルズ(無形資産)のアラインメント(経営への整合化)として内部統制とサービス指向アーキテクチャ(SOA)の経営戦略における位置づけを考察する。


2008年4月以降の事業年度から、内部統制報告書いわゆるJ-SOX法の制度が始まります。
内部統制の整備・運用はコスト・マターであり、対策を講じる場合でも、せいぜいそのコストの削減策に止まっています。
しかし、今回のカンファレンスでは、
内部統制の早分かりの解説のあとで、「戦略的内部統制」すなわち「攻めの内部統制」についてお話ししました。

内部統制報告書に対応する過程で、全社レベルの内部統制に関連して経営・事業戦略の策定と実行プロセスなどが明文化され、業務プロセスの内部統制に関連して業務プロセスの可視化 ・文書化がもたらされます。

これらの文書ができあがると、業務プロセスのシミュレーション・モデルが比較的容易に構築でき、そのモデルを使えば、戦略・計画策定、SC条件探索、情報投資評価、プロジェクト管理などの他社を差別化できる会社独自の参照データを得ることができます。
今回、各講演では、コスト削減だけでなく、収益の増大を目指した事例についてお話ししました。

発表原稿は、JSD学会誌 Vol.6 として、JSD事務局で販売していますから下記のメールアドレスまでお問い合わせください。価格は、1冊 2500円です。

JSD CONFERENCE 2007 のアンケートの集計(2007.5.27)
   54名の参加者の内で、24名の皆さんに回答をお送りいただきました。

JSD会員と非会員に分けて集計しましたが、SDに以前から興味を持っておられる方と今回の講演を聞いて興味を持ったとお答えの方が90%以上でした。
ただ、SDの活用イメージについては、非会員の皆さんは今回の講演を聞いても半数の方が、「ピンと来ない」と答えておられます。
講演者一同の講演がよほど下手だったのだと思われます。申し訳ありません。


経営分野で差別化に使えそうかとの質問には、JSD会員と非会員では認識が大きく違っていました。

JSD会員は、約70%の方が、差別化に使えると答え、対抗会社がSDの活用に取り組んでいると聞いた場合には、約80%の方が、対抗してSD活用に取り組むと答
えています。
一方、非会員の皆さんは半数以上が、差別化に使えるかどうかは分からないと答え、
当然ですがその結果として、対抗会社がSD活用を始めた場合の対応として、様子見で動かないと2/3以上 の方が答えています。
集計結果は、この行をクリックしてご覧ください。

2007年1月
JSD CONFERENCE 2007 ”内部統制とシステムダイナミクス” 開催案内

システム・ダイナミックス学会日本支部(JSD)では、「内部統制とシステム・ダイナミクス」を主題としたカンファレンスを、5月19日に開催します。
猫も杓子も内部統制と侠気乱舞しているこの時期に、JSDで、なぜこのようなカンファレンスを開催するのか、内部統制にシステム・ダイナミックスが必要とでも言いたいのかと、ご質問がありそうです。

いえいえ、違います。内部統制の法制化が、日本企業に思いもかけないチャンスをもたらしてくれることを、皆様と共に考える機会を持ちたいと思って開催します。

基調講演「内部統制を超えて」の原稿をダウンロードできます。
その前半をお読みいただき、カンファレンスの狙いをご覧ください。
期日:2007519日(土) 1230分〜1730分 受付開始 1130
        NOTE12時〜1230JSD会員総会を開催
場所:学習院大学 南3号館 104室
  http://www.gakushuin.ac.jp/mejiro.html
主題:“内部統制とシステム・ダイナミックス”
主催:システム・ダイナミックス学会日本支部(JSD)
後援:経営情報学会
資料:JSD会員は無料です。会員以外の方は、資料(2000円)を受付で購入してください。

講演案内:
2008年4月以降の事業年度から、内部統制報告書いわゆるJ-SOX法の制度が始まります。関係者の皆様方は対応に追われておられることと思います。内部統制の整備・運用はコスト・マターであり、対策を講じる場合でも、せいぜいそのコストの削減策に止まっています。しかし、思いもかけないチャンスをもたらしてくれる可能性があります。今回のカンファレンスでは、内部統制の早分かりの解説のあとで、その可能性を明らかにします。その可能性は、業務プロセスの文書化・可視化の結果からもたらされます。


これらの文書ができあがると、業務プロセスのシミュレーション・モデルが比較的容易に構築でき、そのモデルを使えば、戦略・計画策定、SC条件探索、情報投資評価、プロジェクト管理などの他社を差別化できる会社独自の参照データを得ることができます。今回、各講演では、コスト削減だけでなく、収益の増大を目指した事例についてお話します。皆様方のご来場をお待ちしています。

プログラム:
12:30−13:20 一般講演

(1)取引持続期間の短期化傾向とサプライヤー・ビジネス(12:30-12:55)
    渡邉 恵 (三木産業株式会社)
取引持続期間の短期化傾向とサプライヤーのビジネスの源泉である取引先数の変動をモデル化。シミュレーションにより、新規契約のスループットを高めることでの対応策を検討した。

(2)犯罪及び刑事司法政策が刑事施設の収容人員に与える影響についての再考察
     
渡部 淳一(法務省)  
(12:55-13:20)

13:20-13:30 JSD会長挨拶  森田道也(学習院大学経済学部)
13:30-17:30 主題講演 “内部統制とシステム・ダイナミックス”

(3)【基調講演】内部統制を超えて(13:30-14:00)・・・クリックしてダウンロード
    松本憲洋(POSY Corp.)
内部統制の整備過程で業務プロセスが視覚化される。それにより業務向けのSDモデルを容易に構築でき、仮想経営で仮説を検証しながら、経営のさまざまな改善や革新を実現できる。

(4)SDによるリスクのモデル化と内部統制活動への応用(14:00-14:20)
    小池昇司(株式会社 リコーエレメックス)
SDを内部統制に活用し、モデルベースな事前検討による統制を目指す。不祥事などのリスクの要因と統制をモデル化し統制投資と損失コストの挙動も検討する。

(5)商品設計ではなぜ同じような失敗を繰り返すのか(14:20-14:40)
    福島史郎(オムロン株式会社)

(6)内部統制モデルのSD展開(14:40-15:00)
    小林秀徳(中央大学総合政策学部)
内部統制のモデルアナリシスには市場と組織についての経済理論が有力な手がかりを提供してくれる。これをシステムダイナミックス・モデリングに反映させる試みを呈示するものである。

質疑−1(15:00-15:20)

(7)内部統制とIT整備(15:30-15:50)
    末武透(日本未来研究センター)
内部統制について、IT整備との関連で感じている誤解を解くために、内部統制の意味について再考察を行い、IT整備のプロセスに含まれるリスクについて、内部統制との関係から考察を試みる。

(8)SIプロジェクトビジネスの内部統制の事例(15:50-16:10)
    河野誠二(日本ヒューレット・パッカード)
H社で数年来取り組んできた内部統制の内、プロジェクト管理業務について、その仕組みと実際について紹介する。そのプロセスおよび、その内部で行われている実態について紹介する。

(9)CIOのためのITプロジェクト経営(16:10-16:30)
    蓮尾克彦(株式会社 テプコシステムズ)
経営がプロジェクト中断を決定した、日本で数少ない事例のWhat-ifシナリオをSDで検証し、CIOに必須の経営レビューの為のEVMと、TOC適用の為のSDを紹介する。

(10)戦略的IT投資、意志決定プロセスのSDによる改善(16:30-16:50)
    近藤史人(日本ヒューレット・パッカード)
成長戦略に舵を切る企業に有効なSOA、仮想化といったIT投資判断は、不確定な要因に大きく支配される。不確定さを可視化し、合理的判断プロセスをモデリングアプローチで試みる。

(11)内部統制とSOAの経営戦略における位置づけ(16:50-17:10)
    明神 知(株式会社 オージス総研)
BSCにおけるインタンジブルズ(無形資産)のアラインメント(経営への整合化)として内部統制とサービス指向アーキテクチャ(SOA)の経営戦略における位置づけを考察する。

疑−2(17:10-17:30)

内部統制の法制化が、日本企業に思いもかけないチャンスをもたらしてくれる?
その謎解きの鍵は、“3900”です。

バブルの崩壊以来、多様化した環境の中で、全社で一つの方向を定め、 すばやく定着させると共に、経営環境の変化に柔軟・迅速に対応できる会社を目指してこられたと思います。
しかし、複雑な環境変化と自社との関係が掴み難く、行き先が見えないと感じておられるのではないでしょうか。

まず、自社のビジネスを視覚化して、他社を含めた環境の中で相互の関係を明確にしたいのだが、どうやったらいいのだろうと悩んでおられる方も多いのではないでしょうか。
2008年4月以降の事業年度で、
上場企業とその連結会社においては、 内部統制報告書の制度に基づき、自社の主要な業務プロセスを文書化します。

その上場企業の数が、“3900”です。文書化される業務プロセスは、静的なモデルです。初めの内は、表記上の精度に粗密があったにしても、全社の業務プロセスの主要部分を目の当たりにしたあなたを想像してみてください。

あなたご自身も上司や経営者や同僚も、出来上がった全社像を眺めるだけで、それまで気づかなかった多くの改革すべき事項を発見 されることでしょう。
それと並行して、この静止モデルから動モデルを構築し、それで シミュレーションして仮想経営を実施して、その結果を経営計画策定と変更、経営資源予測と配分、意思決定支援、BSC(バランストスコアカード) 戦略経営などの支援のために活用できると直ぐ気が付かれることと思います。

内部統制についてはコスト増などのマイナスの側面ばかりがクローズアップされていましたが、仮想経営への取り組みは、まさに企業にとってプラスの側面であり、変化に打ち勝ち、自社が中心となって変化を巻き起こすチャンス を掴める可能性も出てきます。
しかし、このチャンスは有無を言わさぬ内部統制報告書開始のマイナスの側面と違って、取り組む意思があって初めて手に入れることができるのです。

当面は「財務報告の信頼性の確保の枠組み作り」で、多くの陣容を実務から削がれていることとは思いますが、まずは一人、二人の少人数に、「モデリングとシミュレーションによる仮想経営」を習得させる計画を立てられてはいかがでしょうか。モデリングとシミュレーションの習得にはある程度のセンスも必要ですし、向き・不向きもありますから、これから の1年間は、一般の人には決して長くはない時間です。先ずは始めて、その後に、熟考すれば良いのです。今取り掛かれば、競合他社 を差別化できます。

今回のJSD CONFERENCE 2007に参加いただき、以上お話しました概要をぜひ掴んでいただきたいと、ご案内申し上げます。POSY社では、今回のカンファレンスに全面的に賛同しています。

2007年1月
初夢 2007年元旦 琉球の祝女の久高島経営

 


 

 

 

2006年

 

2006年12月
名  称 :BPD2006 12月の研究分科会(6C20)&忘年会
開催期日:1220日(水)1830分〜1950分  20時〜 忘年会
開催場所:学習院大学 東2号館13階の第3会議室
     http://www.gakushuin.ac.jp/m_map/index2.html
参加いただきます場合には、資料の準備の関係から、事前予約制でお願いします。
1213日(水)17時までに下記の情報を幹事までお送りください。
  宛先   :松本憲洋(幹事) matsu@posy.co.jp
  送付情報:名前、所属、e-mail、電話、忘年会への出欠

  ===============================================

情報交換と諸連絡  時間:10

討論  :「内部統制を端緒とする経営革新」
発表者 :松本憲洋(POSY
時間  :1840分〜1945分(発表40分 討論25分、続きは忘年会で)
概要   2008年から内部統制の法制化が実施されることになっている。
内部統制を法制化までされないと適正な経営ができないことは経営者にとってさぞかし恥ずかしいことであろう。
さて、法制化される内部統制の主目的は財務報告の妥当性と経営者によるその保証にある。そのためには、内部統制がどのように行われているかを説明する必要があるので、先ずは対象としているビジネス・プロセスを文書化して明示することになっている。
ところが、日本の多くの企業では、今までに、ビジネスの骨格であるビジネスプロセスを明示して企業内で共有する習慣がなかったため、文書化する過程で膨大な労力と時間がかかっていることが試験的な試みの段階で報告されている。
必要悪である内部統制の法制化であり、しかも多大なコストが必要となることから、企業にとってはいわば、踏んだり蹴ったりの状態であるが、良いこともある。それは、今までに部分的にはあっても、全体的には熟考したことがなかった、自社のビジネス・プロセスが、表現レベルはともかくとして、皆が確認できる視覚化された形で手に入ることになったことである。
この作業を単なるコスト作業とするのではなく、この文書化されたビジネス・プロセスから、仮想経営可能な形のモデリングに進め、そのモデルを使って経営・事業戦略を実現するために最適なビジネス・プロセスへと革新しようとする企業が出現することが予測できる。システム・ダイナミックスもこのために十分に貢献できる可能性を秘めている。

上記の問題を主題として、「2006年度JSD研究発表大会」を下記の要領で計画している。
  期日:2007519日(土)10時〜1630

  場所:学習院大学
  主題:「内部統制とシステム・ダイナミクス」
  発表募集:121日〜120日 詳細は募集開始日に発表

JSD BPD研究分科会の次回以降の予定
  2007年 117日(水)1830分〜2050
            228日(水)1830分〜2050
            328日(水)1830分〜2050

2006年11月 販売商品 Studio 7

2006年11月

ビジネス・プロセス・ダイナミックス研究分科会 開催案内
開催期日:1122日(水)1830分〜2050
開催場所:学習院大学 東2号館13階の第3会会議室
  
http://www.gakushuin.ac.jp/m_map/index2.html

どなたでも参加(無料)できます。遠慮なくお申し込みください。
参加を希望される方は、1120日(月)中に、下記情報を幹事までにお送りください。
  宛先 :松本憲洋(幹事) (左をクリックしてメールをお送りください)
  送付情報:名前、所属、e-mail、電話
【プログラム】
情報交換と諸連絡(若干時間)

発表:「戦略的ITの投資対効果のモデリング」
発表者:近藤史人(HP
時間:発表45分 討論30
概要:80年代までのITは、業務の効率化をもたらし、ITの導入は、それ自体が
価値をもたらした。しかし、ITがそれ自体で価値を産む時代は終わった。
企業が持続的優位性を維持し続けるには、ITのビジネスイネーブラーとしての
側面に着目して、経営革新、業務革新と一体になったITの企画をしなければ、
本当の価値を評価することは出来ない。
事業戦略に結び付けたIT戦略の投資効果を定量的に把握する上で、システム
ダイナミックスは有力なツールとなる。
ここでは、仮想企業での戦略的なITの投資対効果をモデリングする事例を紹介
する。

発表:「相場の力学」
発表者:蓮尾克彦(テプコシステムズ)
時間:発表30分 討議20
概要:複雑な株価の動きは単純な波動で合成できることを、以下の項目について紹介する。
 §板寄せSDモデルの紹介
 §トレンド分析とテクニカル分析の違い

 §株価は1つの波動(材料)で形成される

 §複雑な株価変動は複数の波動で形成される

 §短期予測はテクニカル分析が必要
 §成功するには投資戦略、戦術、テクニック
 §実践事例の紹介
 §オブジェクト指向プログラミングとSDについて

 

2006年11月

JSD研究会in京都に関する情報

システム・ダイナミックス学会日本支部(JSD)では、同志社大学ビジネススクール・システムダイナミックスグループ と共同でワークショップを開催します。

参加自由ですから、参加申込みをした上で、ご参加ください。

詳細は下記のJSDホームページをご覧ください。

    http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsd/index_j.html

主題:SDによる戦略的ビジネス及び自治体経営のモデリング
日時:2006年11月25日(土曜日)10:30〜17:00
会場:同志社ビジネススクール(DBS) KMB213教室
   http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_access.html
   京都市営地下鉄今出川駅下車、北改札を出てすぐです。 
参加料:無料
申込み:メールの送り先 : pyf0102@mail3.doshisha.ac.jp
    同志社ビジネススクール 藤原秀樹宛
    メールタイトル:JSD研究会参加申込
    メール本文  :@名前 A所属 B懇親会参加の有無 Cメールアドレス

 

2006年10月

SDシミュレーションに用いるダウンロード可能なモデル

ダウンロード して試用いただくモデルを拡充しました。
経営問題の解決に向けて”モデル”をどう使うんだなどの疑問を、ご自分のPC上で体験的に解決して ください。

    右の絵をクリックするとダウンロードのページに移ります  ⇒
なお、有償の研修ビジネスでお使いになりたい場合には、POSY社までご連絡ください。   POSY Corp. へメール

ダウンロード可能なモデルの一覧

§システムダイナミックスの学習向けモデル
  SDとStudio操作の基礎
  モデリングの基礎
§ビジネス問題関連モデル
  The Goal 物語
  TQM活動への参加意欲    
  最適化・リスク評価・リスク下の最適化   
  弱気なケーキ屋さんの縮小均衡からの脱却物語 
  ビール・ゲーム・モデルとビール・サプライチェーンの改革   
  ソフトウェアビジネスの人的資産管理    
§環境問題関連モデル
  森は海の恋人         
  自動車リサイクル問題

§政策問題関連モデル

  人口モデル(配列の学習) 
  経済波及効果を求めるエンジン
§教育向けモデル
  ベルハルストの人口論とカオス   
  カーリングモデル

   
2006年9月

バランスト・スコアカード(BSC)戦略経営 
松本憲洋のBSCに関する最新の論文(JSD学会誌第5号に掲載)をご覧になるには、下の行をクリックしてください。
『BSC戦略経営にモデル・ベースト経営手法を組み込む』

詳しい情報はここをクリックしてご覧下さい。複数の資料がダウンロードできます
バランスト・スコアカードを適用する企業が増えています。

戦後直ぐからの経済の単調な成長期には、国内の業界内で協調し団結して海外の企業に対抗することが優先されましたから、日本の個々の企業は、独自の戦略の創出と選択を今ほどは重視していませんでした。
こんな過去の経験を踏んできた日本企業は、企業独自の戦略を立てたとしても、企業としてそれを実現すべく進むために、今までは重視してこなかった戦略を社員に知らしめ社員に認識させることが先ずは必要になります。
そうです、よく言われる「意識改革」です。
BSC経営はそのために最適なビジネス・フレーム・ワークであると言えるでしょう。

 

多くの適用企業で、そのような戦略を認識するまでの大衆運動のような動きまでには到達し、それに関する各種のイベントやBSCによる管理職の業績評価制度などを通して活気が出てきたように感じる企業が多いようです。

しかし、そのような企業の多くは、戦略マップの最上位の狙いである財務視点の戦略目標には到達できなかったり、以前よりむしろ悪化する場合すらあるようです。

 

定性的には大成功だが、定量的には成功しない。

何に原因があるのでしょうか。

 

私はその原因は、主に3つあると考えています。
1番目は、中期の経済変動を配慮した戦略のリファインが不足していることです。

2番目は、社員が目標として目指す業績評価指標KPIの目標値が、空間的な、時間的な両軸において整合性がとられて設定されていないことです。

3番目は、KPIの予実のギャップに対する検証と、その結果の新環境への適応策のための手段が準備されていないことです。

 

1番目の問題は、戦略を実現すべきビジネス・プロセスと戦略そのものとのダイナミックなマッチングがとられないまま、戦略とビジネス・プロセスが策定されたことを意味しています。

2番目の問題は、ビジネス・ユニットで到達すべき戦略の総合的な目標がありながら、各視点におけるKPIの目標値は、その視点に近い部門によって提案されたり設定されることが多いことに関係しています。
これでは目標管理運動と大きな違いがなく、極端な場合には、各視点でのKPI目標値は皆達成されたとしても、総合的な目標、すなわち戦略は実現されないままであることも起こり得るのです。

 

BSCを既に導入していたり、これから導入しようという企業に所属していて、以上述べたような問題が気にかかっている皆様は、以下のアイコンをクリックしていただき詳細をご覧下さい。

 

 

詳細な情報はここをクリックしてご覧下さい。

 

産業の中には幸運にも今までの経営経験が十分活かせるままの事業展開を進めておられる分野もあるわけですが、そのような業界では以上申し上げた対応策は必要ないでしょうし、あるいはBSCの適用そのものが必要ないのかもしれません。
しかし、これからは上述のような思考過程が必要な産業領域は増加するものと考えています。


なお、この内容についてはオリエンテーション・コースでシミュレーションを実行しながら解説しています。

 

2006年8月
2006年システムダイナミックス学会国際会議に関する情報

毎年、アメリカとアメリカ以外の国とで交互に開催されている国際会議ですが、2006年の会議がオランダのNijmegenで7月23日から27日まで開催されました。

 

経過についてシステム・ダイナミックス学会のホームページから抜書きします。

 


スケジュール(発表論文等のタイトル)については、こちらをクリックしてください。  
   http://www.systemdynamics.org/conf2006/TentSched1.htm

プロシーディングス(含アブストラクト)については、こちらをクリックしてください。
   http://www.systemdynamics.org/conf2006/06Abstract_Proceedings.pdf


発表された論文は、本会議場発表・並行セッション・研究セッションが170編、ポスターセッションが100編で、そのほかに第7回PhD Colloquium、第6回Annual Modeling Assistance Workshop、 そして最終日には20以上の項目についてSponsored Workshop。
(論文数については概数)


以下は講演分類:
エネルギーと資源、メソドロジ、軍での適用、経済、ビジネス適用と戦略、運営管理、組織動学、

環境と資源、教育、公共政策、定性的システムダイナミックス、セキュリティと情報科学、心理学、戦略、健康、非線形に基づく複雑なエージェント


システムダイナミックス学会日本支部(JSD)では、9月に開催するJSD研究発表会(学習院大学を予定)で、国際会議に参加したメンバーが報告会を開催します。
会員以外も参加自由ですから興味をお持ちの方はぜひご出席ください。


 ”JSD研究会 開催案内”
日時:2006年9月30日(土)14:00〜16:00
場所:専修大学神田校舎ゼミ56教室 <<== 場所が変更になりました。
http://www.acc.senshu-u.ac.jp/koho/campus/index06a.html

 

2006年5月
サービス・リリースのお知らせ

2006年5月に、”SR6”を公開しました。

既に、商用版を購入されている方は、Powersim社の下記のURLにあるService Releaseの項目から最新版をダウンロードしてインストールしてください。

パッチファイルではなく、全ソフトのインストールになりますから、現在のソフトを削除してダウンロードしたものを再度インストールしてください。ライセンスナンバーは現在お持ちのものが そのまま有効です。

なお、評価版 Ps Studio 2005 Express には、”SR6”が既に反映されています。

http://www.powersim.com/download/studio2005sr.asp
以下の手順で入手してお使い下さい。
----------------------------------
@ Download now....のPersonal Information と License Number を入力し、"Submit"をクリック
   −> 画面:Service Release for Powersim Studio 2005
A Thank you!の下にある "Powersim Studio 2005" をクリックしてダウンロードを開始
B ダウンロードしたPs Studio 2005 with small version upは、既存の2005を削除した後で
   インストール
してください。

2006年6月
”Death March” by エドワード・ヨードン著 の「人的資源モデル」
エドワード・ヨードンの「デスマーチ」第2版の邦訳が2006年5月に出版されました。
ヨードンはオブジェクト指向方法論を提唱したことで有名なだけでなく、ソフトウェアにもっとも大きな影響を与えた一人とも言われていますので、多くの皆様がご存知と思います。
この著書の5章のタイトルが「デスマーチ・プロセス」で、第6章が「プロセスのダイナミックス」です。
第6章の内容は第1版とは全く異なっていて、第2版ではアブデル-ハミッドとマドニックが著した”Software Project Dynamics: An Integrated Approach"で取り上げられている中規模ソフトウェア・開発プロジェクト・マネジメントのモデルのうちの「人的資源の管理」の部分を引用して、ソフトウェア構築プロジェクトのプロセスのダイナミックスを表現するにはシステム・ダイナミックスが有効であると述べています。
このシステム・ダイナミックス・モデルを用いてPC上で、仮定に基づく実験を行い、知識の共有を図り、起こりうるリスクを回避して、プロジェクトをデスマーチから成功へと導くようプロジェクト・マネジャはモデ ル&シミュレーションを活用して学習すべきだと論じています。
ヨードンが引用しているモデルは、構造が表示されているだけなので、プロジェクトの他の条件 も加えて、シミュレーション可能なモデルを作成しました。

左の絵をクリックしてダウンロードしてください。
モデルは、WinZipで圧縮してあります。
このモデルは、左側のフレームにある「Ps Studioのダウンロード」からダウンロードできるフリーのソフトウェア Ps Studio Express で動かすことができます。
条件をさまざまに変更して、仮想プロジェクトを実行すると、モデル&シミュレーションの可能性をある程度は推測できると思います。
ヨードンの対象は「ソフトウェアの構築プロジェクト」でしたが、モデル&シミュレーションは、ソフトウェア構築に限らずあらゆる領域のビジネスに適用可能な考え方であることはいうまでもありません。

 

2006年4月
大討論会 :日本のシステム・ダイナミックス教育の行方は?
近代科学で考え方の根底としてきた、システムを分解して個々の要素の分析して、それを足し合わせるという「要素還元主義」では、複雑なシステムは理解できないといわれています。複雑な現在の社会を理解するには、システムを要素に分解するだけではなく、要素と要素の関係を重視する必要が指摘されているのです。

この システム的 アプローチの主要な分野であるシステム・ダイナミックス(以降SD)に関しては、SDを教育で取り上げている大学教員がリタイヤするころ(およそ15年後)には、日本では、SDを直接的にあるいは間接的に教育に取り入れている大学教員の数が極端に少なくなります。
毎年開催されている、MIT中心の国際会議(SDS)では、大学院生のチュートリアルやセッションが開催され、参加人数は年毎に増加しているのですが、日本からは参加する学生もなく、それどころか取り扱う大学教員も減少するのが現状です。
日本の現状は何かおかしい 。

システム・ダイナミックス学会日本支部(以降JSD)では、2006年度の総会を開催するにあたり、記念討論会を開催し、この問題を討論 しました。今回の討論では結論を得ることはできませんでしたが、今後の議論のきっかけにはなったと思います。

いずれ討論の記録は発表されることになっていますが、当日配布された資料については以下の配布資料の右側をクリックすることでpdfファイルがダウンロードできますからどうぞご覧ください。

 

論 題 :日本のシステム・ダイナミックス教育の行方は?
      開催期日 :2006年4月1日(土) 13時15分〜16時40分
      開催場所 :学習院大学 西1号館101室
      主催    :システム・ダイナミックス学会日本支部

             配布資料 :ここをクリックしてpdfファイルをご覧ください

 

1.基調講演 「情報システムと意思決定研究の将来」
  富山慶典(群馬大学 社会情報学部/社会情報学研究科 教授)
  

2.情報提供1 :「日本のSD教育の現状」
(1)学部教育について
   高橋 裕(専修大学商学部 助教授)
   森田道也(学習院大学経済学部 教授)
(2)大学院教育について
   小林秀徳(中央大学総合政策学部 教授)
   山口 薫(同志社大学 ビジネス研究科 教授)

 

3.情報提供2 :「海外のSD教育の現状」
(1)アメリカの初等・中等教育におけるSD教育の紹介
   末武 透
(2)世界のSD教育の現状
   高橋 裕(専修大学商学部 助教授):ブリストル大学 政治学部
   内野 明(専修大学商学部 教授):WPI
   紅林倫太郎(日本電気株式会社):MIT 経営大学院
   渡部淳一(法務省):ニューヨーク州立大学

4.討論 :今後15年の日本のSD教育の戦略 15時40分〜16時40分
   座長:森田道也  論者:富山慶典、山口 薫、小林秀徳

   

 

2006年3月
首都圏空港の整備利用に関する検討調査報告書の紹介

東京近辺の民間空港の数、旅客数、飛行機の離着陸回数をニューヨーク近辺とロンドン近辺と比較した図によると、旅客数は3地域ともあまり違わないのですが、空港の数と離着陸回数は東京近辺はかなり少ないようです。東京の人口密度や鉄道の発達が大きく影響していると思われます。

財団法人統計研究会(理事長 宮川公男氏)では、交通経済学者の一橋大学杉山武彦学長を委員長にした調査検討委員会を編成され、日本財団の助成事業として、今後の首都圏全体と横田の航空需要および首都圏西部地区への社会経済的波及効果を調査検討し、「首都圏空港の整備利用に関する検討調査報告書」を2006年3月に取りまとめられました。その調査においては、既存の分析手法・結果も活用しつつ、ハフ・モデルやシステム・ダイナミックス・モデル (SDモデル)も駆使して多面的な分析を行っています。

                                                     【 報告書の目次 】

はしがき、検討調査委員会の実施経過、研究組織、要約

第T部 横田基地の軍民共用化の意義

  第1章 首都圏航空交通の現状と問題点

  第2章 横田基地が共用空港として運用される意義

第U部 横田飛行場旅客需要の分析・予測

  第1章 需要予測の考え方および条件設定

  第2章 地域間旅客流動量の予測

  第3章 ハフモデルによる機関分担交通量の予測

  第4章 需要予測結果

第V部 軍民共用化による経済波及効果の予測

  第1章 経済波及効果の分類

  第2章 空港の地域産業への影響

  第3章 経済波及効果の計測 ← SDモデルの活用

  第4章 まとめ

  ANNEX 第3章のシステム・ダイナミックス・モデルの構造図

 

報告書全体の入手の可否については確認していませんが、詳しくは「財団法人 統計研究会」にお問い合わせください。

  財団法人 統計研究会

  〒105-0004 東京都港区新橋 1−18−16 日生ビル7F

なお、POSY社の松本憲洋が、波及効果班委員会の一メンバーとして、システムダイナミックスモデルにより経済波及効果を予測し、第3部第3章とANNEXについて執筆しました。その関係で、その部分に限っては、名前、所属、電話、E-mailをご連絡いただければ、pdfファイルの原稿をお送りします。

産業連関表をSDモデルとして組み込んだ今回のシステムダイナミックスモデルの適用に関して、ご意見をうかがわせていただければ幸いです。

 

申し込みには左のアイコンをクリックして上の四つの情報を記載したメールをお送りください。

 

    酒井正子;羽田日本を担う拠点空港 P178〜179,成山堂書店 2005年6月

 

2006年3月
産業連関表をSDモデルに組込んで 経済波及効果を求める

阪神タイガースが今年は無難に優勝しました。 ファンの皆さんおめでとうございます。
UFJ総合研究所のHPに阪神タイガースの優勝による経済波及効果が計算されています。
全国で1,455億円、関西で709億円の生産誘発効果が見込まれるそうです。
これは「 産業連関表」を使って計算したそうです。


「 産業連関表 」とは、産業間相互、あるいは産業と家計などの間で行われた財やサービスの取引を金額で表したものです。 日本では1950年代初めから作成されていますが、現在では総務省をはじめ各都道府県からWeb上で公開されています。

 

その内、「産業連関表」をSDモデルとして構築する部分を掲載します。上記の タイトルをクリックして詳細をご覧下さい。

このモデルをSDモデルに組込んで実目的で使われる場合にはサポートします。遠慮なくお問合せください。

 

2006年1月

2006年1月14日(土)に、「JSD研究発表会(6114)」が開催されました。

テーマは 「マネジメント・プロセスの革新に向けて」 で、8編の論文の発表があり、125名の参加がありました。

写真をクリックしていただくと、概要を表示したページに移ります。

そのページでは、 PDF形式の講演論文をご覧いただけます。
また、松本が講演でご覧に入れたビール・ゲームのサプライ・チェーン・モデルもダウンロードできます。


 

2005年



2005年7月
「成長の限界」
今春、3冊目の「成長の限界」の邦訳が出版された。既に、読まれた方も多いと思う。
日本ではシステム・ダイナミックスが適用されることは多くはないのだが、システム・ダイナミックスに基づく世界モデルであるワールド3を使って材料を揃えた、「成長の限界」は大変良く売れているようである。嫉妬心をかきたてられながら、3冊の「成長の限界」について紹介したいと思う。
著者は、ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、ヨンゲル・ランダース他であるが、邦訳は時代を表す方々によってなされ、いずれもダイアモンド社から出版されている。
「成長の限界」,大来佐武郎監訳,1772年5月
「成長の限界 限界を超えて」,茅陽一監訳,1992年12月
「成長の限界 人類の選択」,枝廣淳子訳,2005年3月
以後の全文はここをクリックしてご覧ください。

2005年6月

最適化、リスク評価、リスク下の最適化

仮想経営や環境シミュレーションを目的にモデルを構築した場合に、最適条件を求めるために感度分析を繰り返すのではなく、最適な条件を簡単に見出して目安を付けたいと感じられることは多いと思います。

また、経営予測を行おうとする時、数限りないリスクを前に、結局これらのリスクは最終的なキャッシュ・フローにどう効いてくるんだろうと、あきらめの境地をさ迷われることもあるのではないでしょうか。

Ps Studioにはこのような問題に応えるために、「最適化」、「リスク評価」、「リスク下の最適化」の機能が組込まれています。総称してSolverと称します。モデルの構造あるいはモデルに組込まれた変数と連携して、この機能をモデリングの最中に使うこともできます。

 

今回、「設備投資の可否」をテーマにした簡単なモデルを使って、Solverの機能を体験していただけるようダウンロードできるモデルを追加しました。左のフレームにある「モデル例のダウンロード」をクリックしていただくか、または、上記のタイトルをクリックしていただくと、「システム・ダイナミックス・モデルの配布」のページに入ります。その「ビジネス問題関連モデル」のタイトルの下に「最適化・リスク評価・リスク下の最適化」の項目がありますので、従来のモデルのダウンロードと同じ方法で入手してください。要素数を50以下に制限して作りましたのでフリーで配布していますPs Studio Expressで稼動します。

2005年5月
スタットオイル社の戦略策定の事例(詳細はクリック)
スタットオイル社は、石油とガスの探査・生産・輸送・精製・市場取引までをカバーしたノルウェーの巨大な国策会社です。事業領域には石油化学分野や電力事業などの公益事業分野も含んでいます。主な競争相手は、BP, Royal Dutch/Shell Group TOTALなどです。

企業の戦略策定の事例については事の性格上公開されることが少ないのですが、Powersim Software社がスタットオイル社から、システム・ダイナミックス・モデルによるシミュレーションを活用した戦略策定過程の概要についての開示許可を得ましたのでご紹介します。

経営における戦略策定過程のような上流ステップの考え方、あるいはサプライ・チェーンとバリューチェーンの設計方法などは、業種にかかわらず参考になると思いますので、エネルギー産業以外の方々にも是非ご覧いただきたいと思っています。  

詳細については左のリグの絵をクリックして下さい。

 

2005年4月

2005年度 システムダイナミックス学会日本支部年次総会記念講演会
発表論文のダウンロード: 「ビジネスにおけるSDモデルの実用化」をクリックして下さい。

 

2005年1月

2005年 初夢 ”モデル・ベースト経営を実現する小人の国からの出稼ぎ”

 

 

 


2004年

 

2004年12月 
国際システムダイナミックス学会日本支部(JSD)では、12月3日(金)に、名古屋大学環境総合館3階講義室3において、JSD理事の松本憲洋が講師となって”SDを紹介する会”を開催しました。


2004年10月 フォーラム ”SDによる日本経済モデルの検証”
                開催期日 :2004年10月23日(土)13時〜17時
           開催場所 :中央大学後楽園キャンパス6号館 6202教室
                       主催者  :JSD学会
国際システムダイナミックス学会日本支部(JSD)では、2001年から「新世紀実学フォーラム」と題した会を毎年開催してきました。このフォーラムでは、システム・ダイナミックス(SD)の実用面での適用可能性について問題を提起してまいりました。過去には「経営」、「電力」、「環境」について取り上げましたが、今回は「経済」をテーマとしま した。

今回は、経済学者が最近の計量経済モデルについて概要をお話した後に、JSD日本経済モデル研究分科会のメンバーが、SDモデルの経済問題への適用について具体的にモデルを示し、最近の日本経済について論じま した。その中で、@経済学におけるマクロ経済モデルの変遷の動向 ASDモデルによる日本経済の分析 を通して、経済問題におけるSDの実用的な取り組みについて 解説しました。

ところで、経済学では従来の計量経済モデルに限界を感じ、最近では、構造方程式を統計データから重回帰分析により求めるのではなく、動学的応用一般均衡モデルからそれを導くようになっているようです。
結局、計量経済学の手法はSDに似通ってきているのではないでしょうか。 このあたりについても、経済学者から解説していただきました。

☆☆☆☆☆☆ プログラム ☆☆☆☆☆☆

【 基調講演に代えて 】

13:00-13:30 ”日本再生に「痛み」はいらない”
岩田規久男(学習院大学 経済学部)
2004年1月31日に開催したJSD総会記念講演会の講演内容について要約を代講する。

代講 今別府 忍(NTTコムウェア株式会社 NTT営業本部)  

小泉純一郎首相は「改革には痛みが伴うが、痛みなくして成長なし」という。しかし、構造改革を進めるために「痛み」を我慢する必要はない。実質で2〜3%の成長、名目で5〜7%程度の成長の下で構造改革
を進めれば、低成長ゆえの倒産、失業、自殺などの「痛み」は生じない。
デフレから脱却して景気が回復し、経済が順調に成長している状況でこそ、小泉首相が目指すさまざまな構造改革は本格的に進むのである。

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【 講演 】

13:30-14:20 「デフレ不況と旧世代計量経済モデルの限界」
岡田 靖(学習院大学 特別客員教授)
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マクロ計量経済分析は、70年代に入って二つの方向に分岐した。
一方は、旧世代モデルの規模の拡大により世界原油需給の予測や、産業レベルでの対外競争力の変化の内生化を行おうとしたが、結果的に失敗に終わった。
もう一方は、モデルの理論レベルでの革新(合理的予想形成や動的最適化の全面的な導入)を目指すものであった。
日本経済は、幸か不幸か、この時期を比較的順調に切り抜けた結果、計量経済モデルの限界を深刻に受け止める必要性が低かったが、90年代のデフレ不況の経験の結果、70年代の米国と同様に伝統的マクロ計量モデルの限界が強く意識される状況となっている。
今回の報告では、こうした方法論的な側面を主に説明する。

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14:20-14:50 「新古典派マクロ経済学に基づく動学モデルへのSD適用の試み」  
松本憲洋(POSY Corp.)

フォレスターがビールゲームにより景気循環を研究して以来、SDの特徴であるフィードバックを含む因果関係や遅れの表記法を使って、従来の計量経済モデルを視覚的に表現する試みがなされてきた。
しかし経済学では1990年代に入り、マクロ経済の長期的な分析を目指した新古典派的な考え方による”動学的応用一般均衡モデル”が活用されるようになってきている。
そこで本論では、SDにより、そのモデル構築、係数決定、シミュレーションの実行を試みる。

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15:10-16:00 「SDによるバブル期以降の経済動向の可視化」
内山 章(九州電力株式会社 経営管理室)
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バブル期以降の経済動向について,「Causal Loop(因果関係図)」などのSDの手法によって可視化を行い,その有益性について考察する。
更に,SDの大きな特徴であるフィードッバックループに着目し,「日本経済モデル」を構築し,バブル発生などのメカニズムなどについて考察する。

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16:00-16:50 「21世紀日本経済の展望」
小林秀徳(中央大学 総合政策学部)

21世紀日本経済の展望をSDを用いた長期予測に基づいて行う。
モデリングは経済理論にしたがってなされているので、予測が的を射ているか否かによって真価を問われるのはSDよりも経済学の方である。
脱産業社会へ向けての構造変革がもたらす長期的なインパクトを産業社会のモデルで予測すれば、そこには暗い未来像が描かれるのみ。
経済理論を離れてSDが真価を発揮するようなモデリングにより、明るい未来を展望し得ることを示す。

 

2004年7月 ”サプライチェーンの原理と経営” 森田道也著
システム・ダイナミックスを学習の手段として取り込んだ経営学のテキストが、2004年6月25日に刊行されました。

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サプライチェーン理解のための前提、サプライチェーンの理論と実際、経営への影響などが基礎から解説されていて、これからの経営判断に欠かせない知識を身につけることがでます。
収載されている例題は、システム・ダイナミクスに基づくシミュレーション・ソフト上 (Powersim Studio:発売元HPよりダウンロード)でシミュレーションすることにより、体験的な学習ができる内容になっています。
【主要目次】 企業の基本的活動としての供給活動/供給リードタイムの経営的意味合い/供給リードタイムはいかに決まるか/在庫管理/サプライチェーン・マネジメント/サプライチェーンの制御/サプライチェーンとボトルネック/サプライチェーンの仕組みと能力の構築/生産計画:供給量の計画/サプライチェーン・マネジメントの実際 
■頁数=424頁/A5判       ■価格=3,098円(税込)
■発行=株式会社 新 世 社  ■発売=株式会社 サイエンス社
■問い合わせ先=サイエンス社営業部
  〒151-0051東京都渋谷区千駄ヶ谷1−3−25
    TEL 03-5474-8500 FAX 03-5474-8900 E-Mail shin@saiensu.co.jp


2004年7月 7月度JSD研究会

国際システムダイナミックス学会日本支部からの案内です。

7月10日(土)13:00-16:30に、ビジネス関係のテーマについて研究会を開催します。研究会には会員以外の方のご出席もできますのでふるってご参加下さい。

  会場:お茶の水女子大学 理学部1号館 415教室 http://www.ocha.ac.jp/lib/trans.html
  日時:7月10日(土)13:00-16:30
テーマ:

13時00分〜14時30分 「環境ビジネスと経営」 
               落合以臣(株式会社ジョンクエルコンサルティング)
14時40分〜16時20分 「経営判断のツールとしてのSD」 
               蓮尾克彦(株式会社テプコシステムズ)

講演概要:
「環境ビジネスと経営」
環境税の導入が2005年から施行されます。CO2の排出規制だけでなく、2000年に施行された地下水・
土壌汚染防止法は、重金属類及びPCB、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの有害物質除去に関して、企業責任の重さを認識させられるものでした。一方では、環境汚染除去に対するビジネスが増大し、90年代に数千億であった市場が、2010年には数兆円規模になることが予測されています。
こうした背景の中で、法の要と表裏一体をなす環境ビジネスと経営に焦点を当て、経営としての視点から見た環境と現場サイドから見た環境ビジネスについてお話しします。
「経営判断のツールとしてのSD」
日本の「失われた10年」は経営者の判断ミスの結果である。
BSCを使った経営手法を戦略立案だけでなく日常の経営ツールとしてシステム化する手順を試行する。
併せてせてIT業界の現状と「経営に役にたつシステム構築」の為のプロセスとテクニックをITC, ITSSに準拠して考察する。

 

2004年5月  サプライ・チェーンの分析研究へのお誘い
国際システムダイナミックス学会日本支部(JSD)では、ビジネス・プロセス・ダイナミックス研究分科会を2004年4月から1年間の予定で実施します。今年度のテーマは、「サプライチェーンの分析研究」です。
主査   :森田道也(学習院大学経済学部教授)   幹事:松本憲洋(POSY社代表)
集合研究:毎月第2または3水曜日 18時15分〜20時30分
5月の集合研究:
  開催日 :2004年5月26日(水)18時15分〜20時45分
  場所   :学習院大学 東2号館 13階 第3会議室
  内容   :サプライチェーンの原理について森田教授の講義(全3回を予定)
        2004年度の研究内容について協議
サプライチェーンの分析研究の主旨:
ビジネス・プロセスのつながりの視点、すなわちサプライ・チェーンの視点から、システム・ダイナミックス・ツールによるモデリングとシミュレーションを活用して、ビジネスの分析研究を実施する。
参加メンバーは戦略志向の組織について学習すると共に、所属する組織のサプライ・チェーンについて分析する。あわせて、システム・ダイナミックス・モデルによる仮想経営の有効性とその適用方法に関する知識も修得する。森田道也主査の研究提案骨子はここをクリックしてご覧ください。
メンバーの追加募集:  募集期間は終了しました
研究分科会のメンバーは原則的にはJSD会員ですが、システムダイナミックスの普及のために会員外からも一定の範囲内で応募を受け付けています。年度計画に基づいた研究なので下記を申し込み期限とします。

申し込み期限 :2004年5月22日(土)
ご興味をお持ちの方は、下記までメールでお申し込み下さい。
  申し込み内容 :名前、e-mail、電話、所属機関、住所、応募理由
  宛先 : matsumoto@posy.co.jp

 

2004年1月  国際システムダイナミックス学会日本支部(JSD)
             
2004年度総会 記念講演会が下記の通り開催された。
期日 :2004年1月31日(土)13時〜17時
場所 :中央大学後楽園キャンパス 6号館の6701教室
講演 :
総会記念講演(1) 13時〜14時30分
「倫理観の向上とリスクマネジメント」
  
落合 以臣氏 (株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役)

  リスクマネージメントの専門家
  
総会記念講演(2) 14時30分〜16時
「日本再生に痛みはいらない」
  
岩田規久男氏 (学習院大学経済学部 教授)
  リフレ派を代表する経済学者

 

 

 

 

 

2003年

 

 

2003年12月  JSDワークショップ長崎の発表原稿とモデルのダウンロード

発表論文(1): 「途上国における社会経済開発とSD」

発表者 :  末武 透

発表期日: 2003年12月6日

備考 : 著者の好意により掲示しています。

目次  :  1.開発途上国の社会経済開発への援助のトレンド
       2.SD/STの開発途上国の社会経済開発への適用

       3.SD/STの開発途上国の社会経済開発上の問題点
       4.SD/STの開発途上国の社会経済開発における可能性          
キーワード :
社会経済開発、参加型開発、インフラ整備、システム思考、モデル・ビルディング

論文 :

     論文の閲覧はここをクリック


 
発表論文(2): 「最近の不透明な社会で期待が膨らむシステム・ダイナミックス」

発表者 :  松本 憲洋

発表期日: 2003年12月6日

目次  : 1.はじめに
          1.1 企業を取り巻く社会・経済環境
          1.2 制御理論としてのシステム・ダイナミックス
        2.ビジネス分野からの期待
          2.1 仮説検証型経営
          2.2 電力取引への仮想市場の適用例
          2.3 企業におけるシステム思考教育

        3.経営教育分野への提言
        4.環境分野からの期待
          4.1 環境問題に有効なシステム・ダイナミックス
          4.2 環境問題へシステム・ダイナミックスの適用例

        5.おわりに
概要  :

情報化社会の到来は時間的・空間的なバリアを消滅させ、世界は国単位を超えた地球社会に変貌しつつある。このような地球規模で直接的に相互影響が発生する社会では、従来の情報遅延を前提とした経験則に基づく将来予測が困難になってきている。
本論では、このような状況が特に顕著である、経済活動あるいは企業活動に関して主に取り上げる。この分野ではシステム・ダイナミックスに基づくモデリングとシミュレーションが、工学における実験装置に相当する役割を果たし、各種の問題解決に大きく貢献できることを例を挙げて説明する。その過程で、仮説検証型経営を実現できる経営技術であるモデル・ベースト経営についても提言する。
キーワード :
モデルベースト経営、仮説検証型経営、システムダイナミクス、バランスとスコアカード、企業内教育、戦略、経営、システム思考
論文とパワーポイント・スライド :

         論文の閲覧はここをクリック
        パワーポイントの原稿の閲覧はここをクリック

論文で解説した”ビールの製造・販売に関するモデル”のダウンロード :

        BEER3C10.zipのダウンロードにはここをクリック

プログラム Powersim Studio 2003 Express のダウンロード :
このモデルを動かすには、Powersim Studio 2003 が必要です。
お持ちでない方は、左のフレームの「Powersim のダウンロード」をクリックして、そのページから説明に沿ってStudioExpressのダウンロードを実行してください。
そのソフトウェアをインストールしたPC上では、モデルを開いてシミュレーションを実行することができます。

ただし、2本のモデルのうちの一方のリスク分析のモデルは、要素数がフリーのソフトStudioExpressの容量制限を超えているために開くことができません。
申し訳ありませんが、一方のモデルは商品版のソフトウェアを購入している方のみ利用できます。

 

2003年3月 2003年度 JSD研究発表会
      
「モデリングによる仮説・検証プロセス」JSD研究発表会

      2003年3月19日(水)に中央大学市ヶ谷キャンパス9階会議室において
      国際システムダイナミックス学会日本支部(JSD)の2003年度の研究発表会が、
      同学会のビジネス・プロセス・ダイナミックス研究分科会の担当で開催された。
      企業からの参加者を中心にして55名が出席し、7つのテーマについて研究発表

      が行なわれた。      
      10数年前までの拡大する経済成長ではなく、今まで体験したことがなかった
      デフレ経済の下で、我社を何とかしなければと考えておられる多くの企業に働く
      皆様に身近な共感をもってお聴きいただきました。

      主催者側で期待した以上の活発なディスカッションがあり、時間を少し延長して
      終了しました。

             論文の一部を著者の許可を得て公開しています。
      下線が引かれた論文名をクリックすると、PDFファイルをダウンロードするペー
      ジに飛びます。

      特集に寄せて  BPD研究分科会主査   森田道也(学習院大学)
      1.ビジネス・プロセス研究の意義  :森田道也(学習院大学)
      2.意思決定の非ブラックボックス化 :宮本善文(石油公団)
      3.ビジネス・リスクの管理 :末武 透(朝日監査法人)
      4. 為替リスク管理とSD :岩澤嘉則(住友生命総合研究所)
                        佐々木登(RSアセットマネージメント)
      5.フィードフォワード・フィードバックと経営の関係 : 内山 章(九州電力株式会社)
      6.モデル・ベースト経営 :松本憲洋(POSY)
      7.SDによるリユースとリサイクルの考察 :榎本哲也(横浜容器工業株式会社)
      8.企業における定性的要因の及ぼす影響のモデリング :近藤史人(日本HP)

 

2003年1月 第3回 新世紀実学経営フォーラム : 
        −循環型社会を目指した市民・行政・企業のコラボレーション−
    
2003年1月15日(水)に中央大学市ヶ谷キャンパスで国際システムダイナミックス学会
    日本支部(JSD)主催で開催された。
   行政機関、企業、研究機関から53名の方々が出席し、循環型社会構築のための環境
   政策や環境対策事業を具体的に紹介しならが、これらを安定的かつ持続的に実施す
   るために必要な要件、とりわけ市民・行政・企業の相互依存関係の重要性などにつ
      いて論じた。

 


 

 

2002年

 

2002年11月  モデリングとシミュレーションのオリエンテーションコース
              
2002年11月14日に”パワーシム Studio” によるモデリングとシミュレーションの
       講習会を開催し、電力会社から酒小売店まで広い範囲の業種の方々13名が出席
             した。

 

 

 

2001年

 

2001年11月 モデリングと戦略シミュレーションによる仮想経営は創業時に役立つか?
                
オリオン社の環境対策事業部の創業計画時のモデリングと
                 戦略シミュレーションの適用状況とその効果

 

2001年11月 大学におけるシステム・ダイナミックスに関する講義の事例報告
                
高知大学人文学部の集中講義について報告

2001年11月 プライベート・オリエンテーション・コース新設

      社内グループだけで受講して講師と内密に相談できるコース

 

2001年11月 オリエンテーション・コース再開 次回2002年2月14日(木) 

      教材とフリーの評価版ソフトを利用したコース。実費のみ。

 

2001年8月  日本語対応ツールの販売開始

      お待たせしていました。
       日本語対応のPowersim Studio 2001の発売を開始。

 

 

 

 

2000年
 

 

2000年12月  ご案内 新世紀実学経営フォーラム
      
「経営者が進めるビジネスモデルの革新」
       主催 :国際システムダイナミックス学会日本支部

           中央大学研究開発機構
                 期日 :2001年1月16日(火)

 

2000年10月  「ビジネスモデルの計画・設計講座」開講

      主催:社団法人 日本経営協会

       期日:11月14日〜16日、12月7日〜8日

 

2000年6月    Powersim製品の講習会を開始します

                         

2000年6月    講演要旨0526

      「サプライチェーン・ビジネスモデルの設計」 

2000年5月    Powersim社の新商品と講習会の案内

                   ご購入のチャンスです!! 

2000年5月  「サプライチェーン・ビジネスモデルの設計」

      5月末に東京ビッグサイトで開催されるビジネスショウのITソリューション・カンファレンス
              で、26日10時30分から松本が講演します。   

2000年 1月   講演要旨0108

      「経営戦略立案支援とシステムダイナミックス」
2000年1月 SAP社とPowersim社との連携

 

                   

 

 

1999年

 

 

1999年12月  何かを自慢できる社員を募集しています

    詳細な説明が必要な方は下記の名前をクリックして下さい。

    メール・ツールが開きますから、メールでご連絡ください。

    宛先  :松本 憲洋

1999年12月  ビジネス・モデリング・コンサルティングの案内
1999年8月 POSY社の紹介